知る人ぞ知る

THE BELL'S の名曲。

 

そんなタイトルでお邪魔します。

いや、首筋からお邪魔します。

今日も自分がわかりません。

アナタとワタシの

チェロスです。

 

 

 

 

さて、

パチンコ店が営業再開しても

客が戻ってこないという苦況が、

ここにきてようやく

表向きにも叫ばれだしたようだ。

 

が、コレは自粛が開ける随分前から

予測されていたことだった。

 

 

 

自粛前に

パチンコやパチスロを

1ヶ月に1回以上打っていた、

いわゆるパチンコファン層

500名を無作為に抽出し、

採取したアンケートの結果が

オレの手元へ届いた。

5月も半ばを過ぎた頃の話である。

 

そいつの中には、

『自粛があけたらパチンコを打ちたいですか?』

といった内容の質問があり、

「打ちたい」と答えた人の割合は

全体の47%足らず

に過ぎなかったというのだ。

 

残りは『どちらともいえない』が35%、

『行きたくない』が13%、

『絶対に行きたくない』が5%だったそうだ。

 

 

 

この衝撃の事実を早くにお伝えし、

あらゆるパチンコ業界に対して

ある程度の危機感を持って

自粛後の営業再開に臨んでもらうべきか、

オレは悩んだ。

 

というのも、

こんなネガティブな見通しを公にすることが、

業界のイメージにとって

マイナスになるようにも感じたからだ。

しかも、それを言うのが木曽崇さんや

POKKA吉田さんならまだしも、

普段は基本ち◯こま◯こ言ってるライターの

貴方野チェロスがっつーのも、ね……。

 

で、悩んでるうちに

今日になってしまった。

 

だが、

現在の状況に焦っている人々も

ゼロってわけではなさそうなので、

あえて、

今さらわかりきったことかもしれんが、

ハッキリとお伝えしておきたいと思う。

 

 

 

 

 

コロナウイルスの影響により

パチンコ店が営業を自粛した

このおよそ2ヶ月間。

 

それは、

パチンコジャンキーだった患者たちが

無料で強制参加させられた

『パチンコ依存症克服合宿』

に、近からずとも遠からぬモノだったと

認識すべきなのであるッ!!

 

恐ろしいことを言うようだが、

ちゃんと知っておくべきことだから、

一番わかりやすくズサッと言うよ。

真意を誤解するヤツは勝手にせい。

わかる人だけ理解すればヨシ。

 

 

 

で、もしもコレが、

出玉の還元率が今よりずっと高く、

多くのお客さんが勝っても負けても笑顔で帰り、

また明日も打ちにいこうと思えていた

30年前だったなら、話は別だ。

当時は娯楽の殿堂として機能していたからね。

本当の意味での『ファン』が大勢いた。

パチやスロという娯楽と上手に付き合い、

心から愛してくれる人々が、

全国にたくさん、たくさんいたのだ。

 

そんな当時の大きな貯金で、

やがて足元がグラつきだしても

随分の期間、

業界はどうにかやってこれた。

 

しかし、この30年間で

じりじりと少しずつだが確実に、

パチンコ業界はお客さんに

出玉を還元しづらい状況を

作っていってしまった。

 

業界の健全化は

素晴らしいことだ。

しかし、それと同時に

それまでのやり方だと、

各所に無理が生じ始めたのである。

 

とはいえ、

パチンコ業界だってその対策を

何度も至る所で試みてはいた。

 

たとえば、台枠を全メーカーが

統一化することで新台価格を下げ、

入替を頻繁に行うホール側の負担を小さくし、

ひいては一般プレイヤーに

出玉での還元を十分できるようにすることが、

長い目で見れば業界の活性化に繋がるハズだという

真っ当な見通しによる動きもあった。

しかし、発案から10年以上が経過しても

その立派なアイデアは実現しなかった。

 

そうこうしているうちに、

一般のパチンコファンたちは

何年も、何十年も、

厳しい勝負を強いられ続けた。

そして、

かつてパチンコやパチスロを

愛していたファンからなる

遊技人口は減少の一途を辿り、

……いや、愛していたからこそ、

変貌を遂げていくパチやスロを

見つめ続けるのが苦痛になっていき、

業界は立っているのがやっとの

逆風を受け続ける中、

おいでなすったのが

コロナウイルスだった、

というわけだ。

 

 

 

そんな

自粛前のツラい状況下でも、

かたくなに残ってくれていた

パチ&スロファンたち…。

 

その多くはたとえるなら、

いくら「おやっ!?」と感じる横顔が

チラ見えしたとしても。

また、

時にはおのれの生活を脅かすような

高級シャンパンを

おねだりされたとしても。

自分の中に生まれた愛を一途に貫き続け、

キャバクラへと足繁く通っては

女神のように神格化したキャバ嬢へ、

何かに期待しながら

アレコレ貢ぎ続けてあげるような…。

ソレに近い心理だったのかもしれない。

 

つまり、ここ何年かは、

できることなら抜け出したい。

だけど抜けられない、

パチやスロの魅力に

参っていたファンたちが、

潜在的には多かったのである。

愛していながらも、

心のどこかでは憎んでいるような、

複雑な気持ちのファンたちが……。

 

そんな中、

思いもしない理由で

強制突入させられた

この2ヶ月の自粛期間…。

 

それは、

魅力に参っていた人々の目を

覚まさせてしまうには、

十分すぎる期間だったのだ。

 

 

 

ここ2〜3年ほど、

地方のホールで会うお客さんたちから

本当によく耳にしたのが、

「パチもスロも勝てんし、ヤメたいんだけど

 他にやることないんよ、田舎だから…(笑)」

という発言だった。

 

おそらく

パチやスロが打てなくなった

この2ヶ月の間に、

今まで知らなかった趣味や娯楽に

触れたって人は多いだろう。

 

つまり、

他にもイイ異性がいたことを

彼らは知ってしまったわけだ。

 

異性も娯楽も、

ふと空を見上げてみたら

星の数ほどいたのである。

 

 

 

 

このような状況の中で、

今、パチンコ店が本来

やらなければならないことを

ズバリ言おうか。

 

 

 

 

 

 

出すことよ。

玉とメダルを。

 

 

 

 

本当に申し訳ない。

何も恐れることなく言ってスマンが、

今、出さなきゃ

ホールの未来は

なくなるかもしれない。

 

もちろん、

こんな長期の営業自粛を経て

ホール経営が苦しいのはわかる。

それも、

かつて経験したことがないレベルの

苦しさだと思われる。

理不尽な思いもしただろう。

だから、こんなことをお伝えしたところで

実現が困難なのもわかってる。

 

それでも、

現状を俯瞰で見ながら

パチンコ業界の存続を考えた時に、

今、必要なのは

玉を出すことなのだ。

 

無理をして、

死ねなんて言わない。

 

ただ、あまりの経営の苦しさに我を忘れてしまい、

なりふり構わぬほどの低い割数で

営業してしまっているホールがあったなら、

可能な範囲内で何らかの

早急な対策を講じるべきかと思う。

 

そうしないと、

ギリギリまだ愛を失わず

残ってくれていた『47%のお客さん』が、

いよいよパチやスロに絶望して

離れていってしまうだろう。

 

また、在りし日の思い出を失わず

「アイツ、どうしてるかな…?」

みたいな感覚で、

フラリと店に立ち寄ってくれた

『どちらともいえない35%のお客さん』は、

なおさらもう滅多なことじゃ

帰ってくることはないだろう。

 

それらが、

どんなに恐ろしいことか

肌で感じていただけるだろうか…?

 

 

 

 

パチンコ店は今、

苦しいと思う。

今までも、

苦しかったと思う。

でもね、

この十数年間、

お客さんだって

苦しかったんだよ。

それでも彼らは、

愛し続けてきたんだ。

 

 

 

 

そこだけは忘れずに、

どうか可能な範囲で

今後のホール営業戦略を

立てていただきたいと思う。

 

パチンコやパチスロの

未来を真剣に考えた時、

そう切に願わずには

おられんのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

ち◯こま◯こ……。