ノー・エスケープ 自由への国境(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

ノー・エスケープ 自由への国境(ネタバレ)

※今回の感想は、映画とは関係ない文章がダラッと書かれているので、気をつけて!
※本作については、すでに宇多丸師匠の超タメになる時評がアップされているので、そちらを読むべし!m9`Д´) ビシッ


<ザ・どうでも良い前置き>

4月末から仕事が非常に忙しくなりまして。ゴールデンウィークも4日以外はすべて休日出勤状態で頑張ったものの、それでも納期に間に合いそうになくて、必死に作業しているエブリデイ。そんな中、本作が愛聴しているラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」(略称:タマフル)の映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の課題映画になったと知った時は、正直なところ、「今回は見送るかな (´∀`;)」と思ったんですよね。

4月某日、シネマート新宿へ2回目の「お嬢さん」を観に行った時、本作の予告編を観たんですが、結構どうでも良いというか(苦笑)。右傾化が進むアメリカの移民へのヘイトがあーだこーだそーだってあたりをジャンル映画に落とし込むのは良いとして。スゴ腕スナイパーに素人どもが襲われる話なんて、それなりには面白いのかもしれないけど、ごめんなさい、わざわざ観に行く気はナッシングー(唐突なエド・はるみさんオマージュ)。

つーか、「ドント・ブリーズ」の時は「『何の落ち度もない盲目のスティーブン・ラングをヒャッハー系の強盗10人ぐらいが襲撃して、次々と無惨に死んでいく』ような映画が観たかった」なんて書いちゃいましたが、今回だって「移民ヘイトなクソ野郎集団がメキシコ国境沿いで人間狩りを始めるも、その中にはジャン=クロード・ヴァン・ダム演じる外人部隊所属だった男が混ざっていてーー?」といった「ハード・ターゲット」ライクな作品の方が観たくないですかね? いや、別に主演がヴァン・ダムじゃなくてもさ、要は「舐めてたメキシコ移民、実は殺人マシン」映画(by ギンティ小林)が観たかった強い気持ち、強い愛。そんなワケで、こんなツイートを投下して、課題作品を観ないまま5月13日(土)を迎えたんですが…。

何かね、宇多丸師匠を裏切るような気になってきちゃって (´・ω・`) いや、このままだと翌日曜日開催の「人間交差点 2017」に行けるかどうかも危ういのに、仕事を途中で抜けて映画を観るなんて絶対ダメだろと思いながらも、シネマハスラーのころからずっと付き合いで課題作品を観てきた分、なんか「悪いかなぁ」って。つーか、宇多丸師匠だって「人間交差点」の準備で忙しい中、頑張ってるんだから、僕もここで頑張らないでどうするのか。まぁ、アカデミー賞外国語映画賞メキシコ代表に選ばれるぐらいには面白いんだろうし、逆に良い気分転換になるかもしれない。そう思った僕は、2日連続で徹夜した状態で、いそいそとシネマート新宿に足を運んできたのでした。

上映されていたのは狭めの2番スクリーン。8割ぐらい埋まってました。
シネマート新宿








ノー・エスケープ 自由への国境

ノー・エスケープ 自由への国境

原題:Desierto
2015/メキシコ、フランス 上映時間88分
監督・製作・脚本・編集:ホナス・キュアロン
製作:アルフォンソ・キュアロン、カルロス・キュアロン、アレックス・ガルシア、シャルル・ジリベール
製作総指揮:デビッド・リンド、ガエル・ガルシア・ベルナル、ニコラス・セリス、サンティアゴ・ガルシア・ガルバン
脚本:マテオ・ガルシア
撮影:ダミアン・ガルシア
美術:アレハンドロ・ガルシア
音楽:ウッドキッド
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、ジェフリー・ディーン・モーガン、アロンドラ・イダルゴ
パンフレット:★★★☆(720円/高橋ヨシキさんのコラムも良いけど、西山隆行さんの社会的なコラムや関野吉晴さんのサバイバル目線のコラムも好き)
(あらすじ)
メキシコとアメリカの間に広がる砂漠の国境地帯を、モイセス(ガエル・ガルシア・ベルナル)ら15人の不法移民たちが越えようとしていた。そこへ突如として銃弾が撃ち込まれ、仲間の1人が犠牲になってしまう。摂氏50度という過酷な状況の中、水分も武器も通信手段も持たない彼らは、生き残りをかけて壮絶な逃走劇を繰り広げる。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


予想以上に面白かったです (o^-')b イイネ! な〜んて書いた時点で下書保存したつもりが、間違えて5月17日の早朝に予約投稿しちゃってまして。急いで下書状態に戻すまでの数時間、「中途半端な記事を数十人に読まれる」という羞恥プレイを自ら実施したことは、備忘録的に書き残しておこうと思うし、もし当ブログに対して「いつも中途半端な内容じゃん!(`∀´) ケケッ」なんてことを思ったとしても、その気持ちは心の奥にそっとしまって置いていただけるとありがたいです… (´Д`;) ハズカシイ


朝7時ごろ、予約投稿に気づいた時の気持ちを代弁する烈海王を貼っておきますね。
赤面する烈海王


お話を雑に書いておくと、メキシコの不法移民たちが車の故障によりアメリカとの国境(a.k.a.砂漠地帯)を徒歩で越えようとしたところ、不法移民を激しく憎む元軍人の男サム(ジェフリー・ディーン・モーガン)が狙撃してきましてね。被弾したり犬に襲われたりと、次々と移民たちが殺されていく中、「アメリカにいる息子に会うまでは死ねん!ヽ(`Д´)ノ」という強固な意志を持つ主人公モイセス(ガエル・ガルシア・ベルナル)ったらK.U.F.Uを凝らして、車を奪ってみたり、信号弾で犬を殺害したりした挙げ句、岩場での「隠れん坊風味の追いかけっこ」の末に必殺暗黒流れ星で勝利! 足が開放骨折して歩けなくなったサムを放置して立ち去ると、サムに撃たれて瀕死状態の少女アデラ(アロンドラ・イダルゴ/好ミノタイプダ)を背負って、ひたすら歩いて行く…ってな調子で終わってましたよ、たぶん。


ポスターなどを見ればわかるように、この人が主人公。
必ず会いに行く

車が故障→徒歩で国境を越えることになるんですが…。
国境を越えろ!

移民狩りが趣味っぽいサムが狙撃しまくってくるから、さぁ大変!(°д°;) タイヘーン!
自由の国へようこそ

いろいろあって、モイセスはサムに必殺暗黒流れ星を炸裂させて勝利するんですけれども。
必殺暗黒流れ星

銃撃で負傷した少女を背負って砂漠を必死に渡るところで終わるので、ハッピーエンドとも言いづらいというね (´・ω・`) ウーン
必ず助ける


もうね、宇多丸師匠の超タメになる時評がアップ済みなので、そっちを読めば十分なんですが、一応、僕的にも書き残しておくならば、「ザラッとしたテイストの小品」という印象。様々に異なる地形や状況を活かしたアイデアが盛り込まれたチェイスシーンやサスペンスシーンがよくできているし、とにかく綿密なロケハンと、その場所の地形や、それこそ岩の形までも計算に入れたシーン構築が素晴らしいなぁ…って、ここまでほぼコピペでしたすみません (ノω・、) ゴメンナサイ

まぁ、でも、実際に宇多丸師匠が言う通りの映画なんですよ(開き直った文章)。やっぱり「予想外に良くできたアクションスリラー」&「孤独な狂人と犬」繋がり(人間には見放されるような男でも犬は最後まで見捨てない…ってことなんでしょうな)で「ドント・ブリーズ」を連想しちゃう感じ。砂漠と岩場しかないシチュエーションで、意外とバリエーション豊かな見せ場が用意されているから、感心しながら観てました。僕的には「サボテン密集地帯に逃げ込んで侵入経路を限定させることで、追ってくる犬を撃ちやすくする」という展開が楽しかったですね。それにしても、「ドント・ブリーズ」「グリーンルーム」「サバイバルファミリー」に本作と、最近、犬が恐怖の対象として描かれるケースが増えている気がするんですが、猫派の陰謀…というのは考えすぎですかニャ (ФωФ) ナンダコレ


犬を狭い場所に誘導して射殺! そりゃあ予測はできたけど、ナイスアイディアじゃないでしょうか。
迫り来る犬!


不満を書いておくと、時折挿入される「※イメージです (o^-')b」みたいなロングショットがあまり好きじゃないのと、本音を書けば、やっぱり「舐めてたメキシコ移民、実は殺人マシン」みたいな映画の方が好みなんだよなぁ…という「ドント・ブリーズ」の時と同じオチ (ノ∀`) テヘ 何はともあれ、感想は当日アップできなかったし、その後の仕事も大変だったけど、頑張って観に行って良かったし(睡眠不足だったのに、まったく眠くならなかった!)、結構オススメできる作品だと思いました。おしまい。




サントラがあったので、貼っておきますね。



ホナス・キュアロンが脚本で参加したお父さんの監督作。僕の感想はこんな感じ



「メキシコとの国境沿いで警備をしている人」繋がりで。僕の感想はこんな感じ



やたらと引き合いに出しちゃったスリラー映画。僕の感想はこんな感じ



ジャン=クロード・ヴァン・ダム主演×ジョン・ウー監督による人間狩り映画。結構好きよ (^ε^) ウッフン