2012年から2015年まで集英社「マーガレット」にて連載された大人気コミックを映画化した『honey』は、女の子なら誰もが憧れる史上最高に甘い初恋を描いた“鬼キュン”ラブストーリー。
本作で、見た目は超不良だが中身は優しい主人公の鬼瀬（平野紫耀）に想いを寄せられる、ヘタレでビビりな女子高生・小暮奈緒を演じるのが女優の平祐奈。今回は、平に外見から作り込んだ役作りについて、そして初共演となった平野の印象などたっぷりと話を聞いてきた。
■20ｃｍカット＆茶髪に。外見から作り込んだ役作り
ーー髪の毛をばっさりカットし、茶色に染め、外見から役作りをされていたのがとても印象的でした。
平：少女漫画が原作なので、なるべく原作の奈緒ちゃんに近づけようと、監督や事務所のスタッフさんと話し合って髪の毛を20センチ切ることにしました。茶髪も人生初だったので、すごく新鮮で！大学では茶髪でも大丈夫なんですけど、先生に怒られるんじゃないかってヒヤヒヤしていました（笑）。
©目黒あむ／集英社 ©2018「honey」製作委員会
ーー奈緒を演じる上で、内面で意識したことを教えてください。
平：漫画原作の作品を演じさせていただくときは、自分で漫画の顔の部分を切り取って、ノートに貼るんです。今回も「奈緒ノート」を作って、ここはこんな表情で…と書いたり、監督とシーンごとに話し合って、奈緒を作り上げていきました。監督には、「もっと体で“おどおど”を表現していいよ」と言われたので、リアクションを普通の女の子より大きめにしてみたり。人の目を気にして目線を合わせない、手に力が入ってしまうところなど、細かい部分を考えながら演じました。
ーー顔芸と言っても過言ではないぐらい、表情が豊かでしたね。
平：本当に顔芸ですよね（笑）。監督にも「ここの顔、すごく楽しみにしてる」とプレッシャーをかけられていました（笑）。
ーー奈緒を演じてみて、共感できる部分はありましたか？
平：断れないところは、高校時代の自分に似ているなと思います。私も昔はNOと言えないタイプだったので。
ーー今は言えるようになったのですか？
平：ある時、兄に「イエスマンになったらあかんねん！」と叱られたのをきっかけに、自分の意見はしっかり相手に伝えるようになりました。今回演じた奈緒も、真っ直ぐで純粋な鬼瀬くんに出会って、（高橋優さん演じる）宗ちゃんとのこともあって、前を向こうとどんどん成長していくので、そういったところを見て欲しいです。
■平祐奈は鬼瀬派？宗ちゃん派？
ーー原作漫画は大人気コミックということですが、読んでみていかがでしたか？
平：あまり漫画を読まないこともあり、最初は女の子が漫画のキャラクターにキュンキュンする気持ちがあまり分からなかったんです。でも「honey」を読んで、初めてその気持ちが分かりました。これがキュンだ！って。でも、あぁ、現実にはいないかな～って思いました（笑）。
ーー鬼瀬くんほど完璧な男性はなかなかいないですね…（笑）。映画の中にも胸キュンならぬ、鬼キュンシーンがたくさんありました。中でも、おすすめの鬼キュンシーンはどこですか？
平：最初のほうで鬼瀬くんが、花束を持って「俺と、結婚を前提に付き合ってください！」と告白するシーンです。いまどき、ハッキリと思いを伝えてくれる人は、なかなかいないんじゃないかと思って。
ーー女性なら誰もが憧れてしまうシチュエーションですよね。
平：そうだと思います。あとは、見た目は不良なのに料理ができるギャップや、お母さんとのエピソードにもほっこりしました。ラブストーリーだけど、幅広く、お母さん世代の人でもお子さんの気持ちを考えながら観られるんじゃないかなと思います。
ーー宗ちゃんもとても魅力的ですが、平さんは鬼瀬くんと宗ちゃんだったらどちらがタイプですか？
平：……両方足してほしいかな（笑）。
©目黒あむ／集英社 ©2018「honey」製作委員会
ーーどんなところを足したいですか？
平：鬼瀬くんの赤い髪にはいろいろな理由があるんですけど…宗ちゃんのような落ち着いた外見に、鬼瀬くんの性格がいいなと思います！
■撮影現場ではあるゲームが流行！
ーー同世代の役者さんが多かったと思うのですが、撮影現場はどのような雰囲気でしたか？
平：本当にみんな仲が良くて。もう１つの学校に通っている気分でした。平野さんが「with Bゲーム」というのを作ってくれて、みんなで遊んだりして。
ーー「with Bゲーム」、他のキャストたちも話していました。
平：現場ですごく流行っていたんです。2人で歩いて行き、1人がなにか言ったら、もう1人はそれに続く言葉を言うんですよね。「スカイ」「ベリー」とか、「スカイ」「ツリー」とか。そしたら、2人で「with B」ってポーズを決めるという…。
ーー「with Bゲーム」は、誰が強かったんですか？
平：平野さん、横浜（流星）さん、（水谷）果穂ちゃんと一緒にやっていたんですけど、平野さんは一番弱かったですね。考案者なのに（笑）。
ーー（笑）。現場では平野さんがムードメーカー的存在だったと伺いました。
平：そうですね。平野さんはすごく天然な方で、お弁当にちまきが出たときに「ちあき、ずっと食べたかったんだよー！」って喜んでいました（笑）。
ーー現場が和みそうですね。
平：あとは、平野さんがアップルパイを作ってきてくれたこともありました。お休みの日にアップルパイを作ったとおっしゃっていて。みんなびっくりして「本当に？」と疑っていたんです（笑）。そしたら次の日、本当に作ってきてくれて！すごく美味しかったです。スタッフさんたちとみんなでいただきました。
ーー素敵ですね。最後に、映画を楽しみにしているみなさんにメッセージをお願いします。
平：『honey』は、大人の方でも初恋を思い出して、「あの頃の自分はこうだったな～」って共感できるような、まっすぐな思いが詰まった映画です。昔のことを思い出して、ピュアな気持ちになれるんじゃないかなと思うので、ぜひ大人の方も、お友達とかパートナーと観てほしいです。
Hair&Make：藤井陽子
Stylist：川上舞乃
Photography=Mime Soga
Interview=Ameba
映画『honey』3月31日（土）鬼キュン♡ロードショー
【STORY】
「俺と、結婚を前提につき合ってください!」突然のプロポーズからの告白!?―――――-
幼いころに両親を事故で失い、優しい叔父・宗介に見守られて育った、ヘタレでビビりな女子高生・小暮奈緒。ある日突然、奈緒は真っ赤な髪と鋭い目つきをした“超”不良と恐れられる鬼瀬大雅から、体育館裏に呼び出され「俺と、結婚を前提につき合ってください!」と、突然のプロポーズ!?からの告白をされる。
叔父の宗介に憧れながらも、ビビッて断れなかった奈緒は、鬼瀬とつき合うことに。しかし奈緒はギャップに戸惑いながらも、徐々に鬼瀬の優しさや純粋さに気付いていき...。奈緒の中に、今までに感じたことのない想いが溢れはじめる。
