衣装担当がヤシュの体型に惚れ込んでるとみえ、スーツのシルエットはほぼ同じながら(ぴったり通り越してぱっつんぱっつん)色柄と、中のシャツと、ポケットチーフのコーディネートがえらいことになっとります。私がブッ飛んだのはマドラスチェックをスーツに仕立てたヤツ。
 
普通はシャツやブラウスにする柄ですが、それ。それをスーツにすると柄合わせ大変では。それ以上に着る人を選ぶのでは。ってゆーか当たり前にさらりとスーツとしてマドラスチェック着こなせるって、ロッキー兄貴しかいなくない?! インドのファッションセンス、マジ最高! 
 
すいません、マドラスチェックはさすがにスーツじゃなくてジャケットでしたわ。その他にも派手な柄は大体ジャケットでした。上着がない場合はシャツの柄で結構遊んでる事も……。裾は全てインなのでベルトのバックルがポイントになってました。胸元は常に半開ですから、シメる所はシメとかなきゃね♪
 
 

そういえば先日3時間近くある洋画見たんですけど、始まってから1時間も経ってるのに誰も鎌持って走らないし鉈で襲われないし超退屈でした。ほぼ何も起きずに映画が終わった時は絶望的な気分になりましたよ。その時間で『ランガスタラム』見ればよかった。

チッティは村男で特に武芸を習ったこともないだろうけど、とにかく強い。あの優しいクマールが弟と本気で喧嘩などはしなかったろうから、学校で周囲の男子連中と毎日殴り合って意思疎通してたんだろう。手が早いというより瞬発力に秀でてる。耳が悪い分、観察しての状況判断が早い。

 

特に目をひいたのが両腕を複数人に拘束された際の両脚キックね。あれ、跳び蹴りに近い。両腕が動かないのを逆手にとって、それを支えにほぼ全体重乗せて相手を蹴ってる。そのためには一度ジャンプして自分の身体を宙に浮かさなければならないのだけど、チッティの足腰の強さがそれを可能にしてる。 

 

ラーマの時のアクションはどれ一つとっても「磨き抜かれた技」だったのに、チッティの時は「体得した喧嘩の勘」で戦ってますからねえ、全然違うのよ。でもその分荒々しさがあっていいのよね。チャランはバランスがとてもいいから、どんなポーズでも絵になる。 

 

冒頭、自転車から飛び降りて怪我人に駆け寄るシーンでスローになるけれど、チッティの動きがどれもまるでダンスをしているように見えてただただ美しいの。緊迫しているシーンなのに、そうやってチャランの身体能力と美しさを見せつける監督、あなたひょっとして彼を愛してるわね? そりゃ仕方ないわね