「ジャンパー」公式サイト


ブログパーツは無事貼れたかな?

初めての挑戦なんで、かなり戸惑ってしまった。


でもこの素敵なヘイデン・クリステンセンを自分のブログで見ることができるなら頑張っちゃうもんねー♪


「ジャンパー」は先行上映で見に行って、あまりのおもしろさに瞬きする暇もなかったくらい。


とにかく「ジャンプ」のシーンが秀逸で、テレポート能力をごく普通に使う人間の行動ってこうなるんだ、と思わず納得させられてしまいます。


人間って、実はドアを開けることをとても面倒に思っているんですね。だからドアマンとか自動ドアなんかが発達したのかと変なことに感心したりして。

というわけで主にデイヴィッドの使う能力は「ドアを開けずに内部に侵入する」ことを目的に使用されております。あ、でも冷蔵庫のドアは開けてたな。手だけテレポートとか、中身だけ取り出すとかはできないのね。


もちろん「テレポート」と言えば誰でも思いつく「一瞬で遠距離移動」も楽々こなしてましたが、それがごくごく普通に彼の生活に溶け込んでいる描写が秀逸でした。


んで、テレポートできる彼等「ジャンパー」に対しての悪の組織(本当は政府機関)にあたる「パラディン」が彼等を狩る理由というのが「普通の人間が持てない能力を好きに使って楽して徳するのは許せん」というもので、心の底から納得できましたよ。


パラディンの親玉(?)がサミュエル・L・ジャクソンなんですが、これがメチャクチャかっこいい! 小難しい理屈なんぞこねないで「お前は許せん」だけで動いているから迷いがないのね。ただ単にスプレーをそこらに噴出するだけのアクションでさえ、惚れ惚れするほどキメてくれます。さすがメース・ウィンドウ! かつて「スター・ウォーズ」で共演しアナキンを演じたヘイデンとは因縁の対決?!


主人公の姿が最初に出てくるのは15歳の時で、それはヘイデンではないのだけれど、将来ヘイデンになっても全く遜色のないハンサム・ボーイが熱演。後で調べたらその彼は「キャプテン・ウルフ」(ヴィン・ディーゼル主演のコメディ)に出ていたマックス・シエリオットだった。うんうん、ちょっと暗めで可愛いセス役だったんだね。


話戻して、この15歳のハンサムなのにネクラに見えるせいでちょっぴりいじめられっ子風な主人公、デイヴィッドが自分の能力に気づくところからストーリーは始まるのだけど、物語としての精神年齢は大体15歳のままだったと思う。


つまりこの映画はジュヴナイルである原作そのままに少年少女向けのストーリーを踏襲しているのですね。


15歳で、まだ自分自身が将来どうなるかの見当もつかず、希望と絶望の間の激しい振幅を行ったり来たりしている少年のおどおどした雰囲気をマックスは上手く醸し出していました。


そのデイヴィッドがテレポートの能力に目覚め、夢見た全てを実現させて大人になった姿がヘイデン。彼の甘く不適な笑顔がその間に何をやってきたかを如実に物語っていました。まあ、同じ能力を持てばごく普通の人間なら皆同じ事やるだろうな、という程度のことで満足してるあたりが可愛いのではないかと。


そこに人生そんな甘いもんじゃないわい、といきなり鉄槌落としに来るのがL・ジャク演じるローランド。パリス・ヒルトンを飲酒運転で捕まえた警官みたいなもんでしょか。


15歳に戻って当時の甘い夢を思い出していた観客がそろそろ「でも人生ってそんなもんじゃないんだよな」と我に返る頃合いを見計らって人生の厳しさを伝えるキャラが出てくるので、観客の感情移入がすっとデイヴィッドからローランドへと移行するんですよね。


そうやってデイヴィッドの勝手さを一方でたしなめつつ、しかしジャンパーである彼の能力の良いところも映像で享受できる。観客としては美味しいとこ取りし放題。こんな楽しい映画はないです。



さらにデイヴィッドの能力ではローランドに対抗しきれなくなった辺りでもう一人のジャンパー、グリフィンが登場し、こちらはまるでダークサイドに落ちたアナキンの如く能力をつかいこなした戦闘法を身につけているわけで……退屈している暇がありません。


デイヴィッドが物語を担う迷うキャラだとしたら、彼をはさんでパラディン側にはローランド、ジャンパー側にはグリフィンという迷わないキャラがいるので戦闘シーンがスピーディー。この分担が上手く機能して最高に楽しめる作品に仕上がったのだと思います。


CGが開発されたからこそ実現できたこの作品。映像の見せ方はまだまだ工夫できるのですね!