スニークプレビュー、またの名を覆面試写会。と言っても何も覆面かぷって映画見るワケじゃなく、会場に行くまで上映作品のタイトルが伏せられているという試写会。映画の評判を事前にこっそり知っておきたい時に配給会社が使う手口(?)ですね。


この前友人が女性限定ということで行った覆面~の正体が「ジュノ」だったと聞いて(今年のアカデミー脚本賞受賞作!)、その抽選にはずれて悔しい思いをしていたワタクシ、再び挑戦して今度こそ権利を手に入れたのです。


これはスペイン映画ということだけは知らされていたので、同じく今年のアカデミーで主演男優賞にノミネートされていたヴィゴ・モーテンセンのスペイン作品「アラトリステ」だったらいいな♪ なんて思っていたんですが、柳の下にドジョウは二匹いないものでして。


今回も一応女性限定だったのですが、何やらホラーというかパニックムービーというか、とにかくスペインでは100万人が見たというのが試写状の売り込み文句。


「スペインで100万人見た」のが果たして多いのか少ないのか、大ヒットなのかそうでないのかさっぱり見当つかない辺りがすでに怪しいのですが、試写状で「100万人」だったものが会場アナウンスでは「150万人」に化けていて、この数日間にスペインでさらに50万人見たのかよ、という突っ込みを思わず心の中で入れてしまいました。


さてこの映画、スペインで実際何人見たのかはおいといて、それはおもしろいから見たのか単にスペインでは珍しくて話題になったから人々が足を運んだのか……ちょっと聞いてみたい所です。アメリカのホラーを見慣れてる者には何にも新鮮味がなかったので。


ここでは作品のタイトルは明かしませんが、代わりにちょびっとネタバレ話。下げて書きますのでおいやな方は御覧なさいませんよう。









この作品、ハリウッドあたりではいわゆるロメロ以降の「ゾンビ」ものに分類されると思います。最近で有名なのでは「バイオハザード」シリーズとかね。あれと同じで脈絡もなく突然凶暴になって人に噛みつく症状がどんどん伝染していくわけです。


で、感染の源となるのがこの場合唾液。だから咬まれるとゾンビがうつることになってます。


でもね、この映画に出てくる人達、揃いも揃って人の話には耳を貸さず自分の喋りたいことだけ大声でわめき合ってるんです、口角泡を飛ばして


あんたらそんだけツバ飛ばして至近距離で怒鳴り合ってたら、たとえ咬まれなくたって唾液で充分感染するわよ


襲われなくても話すだけでゾンビになるなんて、考えてみたらこれ以上の恐怖はないかも。


それにしてもうるさい映画でした。普通はゾンビに襲われてから悲鳴でうるさくなるものですが、この人達ただ話してるだけですでにうるさいんだもんね。


花粉症が蔓延してマスクかけてる人が多いこの季節の日本なら、例えこの疫病が上陸しても簡単に押さえ込むことができそうです。ゾンビになるにも国民性(?)が影響するのかと深く考えさせられた作品でした。



そうそう、そういえばアンケートでこの映画のキャッチコピーを考えさせられたんですよ。


迷わず書いたのがコレ。


「わめけ! 叫べ!! どうせ誰も助からない」


ま、そんな映画でした。私の貴重な時間を返して!