テレビで放映されていたので最後の方だけつい見てしまった。
「トゥームレイダー2」は劇場で見た時は「ふ~ん?」ぐらいの感想だったのだが、その後WOWOW放映時に繰り返し見て、すっかり好きになってしまった作品だ。
劇場で見てから、WOWOWで見直すまでの間にジェラルド・バトラーのファンになっていた、というのがその主な理由だったりするが。
アンジーことアンジェリーナ・ジョリーは元々好きだったのだが、彼女とからむジェリーさんの魅力が劇場公開時には分かっていなかったため、感想が「ふ~ん?」になってしまったことが今なら分かる。
ジェリーさんって、最終的に女に裏切られる役が似合うんだよね、何故か。
その点、「トゥームレイダー2」は正しく彼の本質を見抜いてキャスティングしていたわけです。日本公開当時、ケツの青いガキだった(精神的に)私にはそれが理解できなかったわけで。
ジェラルド・バトラーは男が相手だと忠誠を誓い誓われる、友情に厚い男気の深い役が似合う(「300」とか「サラマンダー」とか)。
だがこと女が相手になると、彼の愛は深いのだがどこか女の求めているものとはピントがずれているため、最終的には捨てられるというパターンが多いような気がする(「ドラキュリア」とか「オペラ座の怪人」とか)。無論大恋愛の末添い遂げるという作品もあるが(「タイムライン」)、何故かそういうのは興行的にコケてたりしてね。
これだけ頼りがいのありそうな姿をしていながら、何故か女の目から見るとジェリーさんには全幅の信頼がおけないのよね。遊ぶだけならそこがまたスリリングでよいのだけど、一生をまかせられるかというと、それは絶対否なのだわ。絶対いつか裏切られる。だったらその前にこっちから捨てる。そんな感じ。
そういうどこか危険な魅力がジェリーさんの全身からは放たれている。
「300」でブレイクする前から、彼の資質を見抜いて起用していた「トゥームレイダー2」の監督ヤン・デ・ボンはやはりタダモノではない。この作品が興行的に期待外れな結果に終わってしまったのが返すがえすすも残念だ。