「ヒットマン」公式サイト (開くと予告編が始まります)
おもしろかったです、この映画!
これ実は、予告を見た限りでは全然期待できそうもないと思っていた作品なのよねー(すまぬ)。
それをどうして見に行ったかというと、ティモシー・オリファントが主演だったから!
私はスティーブン・キング原作の映画「ドリーム・キャッチャー」が大好きなので、それに出演していた俳優さんはよろず応援することにしているのです。もうすぐ同窓生(?)のトーマス・ジェーンの「ミスト 」も来るぜ、楽しみだ!
どうも予告で見る映像はリュック・ベッソンっぽいどこかで見たような絵ばっかりだし、実際「レオン」を引き合いに出されてるし、そんな焼き直し映画だったら見る価値ないな~なんて見る前は思ってたんですよ。
しかもあなた、冒頭の「アヴェ・マリア」が終わったと思ったらその後の音楽が丸々「ボーン」でやんの。
「バンテージ・ポイント」はリズムの刻み方とメロディーラインにちょっとそれっぽい部分あるかな程度だったのが、「ヒットマン」ときたらメロディーラインそのまま、2連符を3連符に直しただけじゃん、みたいな感じで最後までしれっと通してました。これだけはちょっと頂けないな。
プロローグは「ソルジャー」(カート・ラッセル主演のSF映画)を彷彿とさせるというか、日本のコミックだったら「エンジェルハート」そのまんまで、設定の方は「レオン」というより「ニキータ」。ニキータが非情に徹する男だったら、仕事ぶりはジェイソン・ボーンになるというお話です。
でも全然リュック・ベッソン臭がしなかったんですよ、「ヒットマン」。
リュック・ベッソンのアクションってすっごくムダが多いんですけど、この映画はそうじゃない。
「スタイリッシュアクション」と謳われているのは伊達じゃないです。
アクションスタイルだけで言ったら、「リベリオン」が一番近いかもしれないです、ガン=カタはなかったけれど。
そ~おなんです、映画が始まって最初の内はさんざっぱら文句垂れてた私なのに、アクション見る内にどんどん引き込まれてしまって、
「あ、これは思いの外イケルじゃない? いいんじゃない? やるじゃない? すごくない?!」
と、感想がどんどんグレードアップ!
映画を見終わったあとは、心地よい満足感に包まれておりました♪
ストーリーは……語る程のものではないというか……(←おいおいおい)。
この映画では物語の破綻のない展開よりも、いかにヒットマン=暗殺者の殺しを観客に正当性をもって受け入れさせるかに腐心して脚本が書かれたような気がします。
あと、どれだけアクション場面をてんこ盛りにできるかね。
それでいて、馬鹿馬鹿しさを感じさせない。
これ、スゴイですよ。全編アクションでつないだような作品で、はっきり言ってテーマ性も何も感じられないのに(私には)、観客に馬鹿馬鹿しさを感じさせるような暇を与えず、アクションのシャープさと展開の上手さだけで最後まで押し切ってるんですから。
まあ、言ってみれば内容的にはこないだの「仮面ライダー電王」とどっこいどっこいなんですが(←おい!)、金と手間をかけれが映画はここまでおもしろくなるんだというお手本を見た思いです。
アクション映画が好きな人なら、「ヒットマン」は見逃せないかも♪