ブログネタ:自分には絶対向かない職業は?
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それは美容師or理髪師。
別にスウィーニー・トッドの如くお客様の喉をかっさばく危険性があるからではありません。
お客様の髪や髭を整え、見栄えの良い姿に仕上げる仕事が嫌いなわけでもありません。
腕が良くてセンスも抜群な美容師さんにかかると見違えるような姿になることを何度も経験してるので、本当に素晴らしい職業だと思っています。
でも、私には向かない。
向かないというより、できない。
それは本当に単純な理由。
私、自分の手が汚れてるのって我慢できないんです。
いえ、抽象的な「汚れ仕事」という意味じゃなく、物理的に自分の手に何かが付着して汚れる事ね。
「何だ、そんな事で」
と思われる人が多いことは重々承知です。
でも、ダメなものはダメ。
一種の神経症だと思って下さって構いません。
美容室でカットして貰い、鏡に映る自分の姿にニッコリしている時に、仕上げて下さった美容師さんの手を見るとカットされた黒い短い髪の毛が一杯くっついているんですよ。手だけじゃなくて袖口にもたくさん。
これは耐えられないと思いました。
手にほんのちょっと何かついた気がしただけでも丹念に洗い落とさないと気がすまないのに、美容師さんになると一日中カットした髪の切りくずが手につくことになるんですよ。忙しければ洗う暇もないし、恐らく静電気のせいで洗っても洗ってもくっついてくるんですよね。
絶対、ノイローゼになります、私。
ごく普通の人になら何でもないことでしょうが、ダメなものはダメなんですよ~。
何を隠そう、これは遺伝でして。
私の叔父に、私が幼い頃には札付きの役立たず扱いされてた人がいるのですが、その理由が
「床屋の修行をしてたのに、手が髪の毛だらけになるのがいやだからって逃げ出した根性なし」
というものなのですよ。
幼い頃には私も大人の話を小耳にはさみながら
「たかが手に髪の毛がついたぐらいで折角の就職先をやめるなんて……」
と思っていたものですよ。
でも現実に、5ミリぐらいの長さの髪の毛が美容師さんの手にくっついて落ちない様子を目にした時に、叔父の気持ちが痛い程わかりましたね。
これは耐えられない、と。
理由らしい理由はない。
ただ、イヤなものはイヤ。
だからこそ克服できないんです。
自分が髪の毛で汚れることをものともせず、お客様を美しくすることに一生を捧げる美容師or理髪師さん達は本当に立派だと思います。
一説によると、はさみを使うのが好きな人が向いてるとも聞きますけれど。
確かに喜々として私の髪をばさばさ切っている美容師さんを見ると、この方は手が汚れるよりもはさみを使う快楽の方が上なんだと思うこともありますね。
願わくばそういう方にはそれ以上エスカレートすることなく、髪の毛を切るだけで満足していて欲しいものです。
ちなみにその時我慢をせずに転職した叔父は、自分に合った仕事を選んだことでその後の人生を悪口を言ってた兄弟達の誰よりも豊かに歩んでいます。