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「現し世は夢 夜の夢こそ真」という江戸川乱歩の言葉に心酔していた時期があります。今でも本質的には変わってないですが、自分で夢を紡げなくなったので代わりに映画ばっかり見ている気がしますね。

現実というのは息苦しいもので、どうしても逃げ出したくなってしまいます。なんとか適応して毎日を乗り切らなければなりませんが、その時に今生きて呼吸しているこの肉体は仮の姿で本当は別の世界別の次元に本来の自分の生活があると思う方が楽ですから。逃げ場があるという思いが支えとなって現実に立ち向かってましたよ。

江戸川乱歩は様々な幻想を作品化していますが、「鏡地獄」という作品には内側が鏡張りの球体に自分を閉じ込めた男の話が書かれています。

当時は幻想でしたが、これ、今では実現できるのですよね。以前テレビの番組でその実験を見せて貰ったことがあります。確か中に入った人は、自分の後ろ姿の立体映像が目の前に浮かんでいるのを見たとか。SDホログラム映像みたいなものでしょうか。目の前に自分の後ろ頭を見るというのは、気持ちよいものではなさそうです。

ネット上に公開されてる映像もありました(ココ )。

人間の想像力の範囲を超えたものが今ではコンピューターシミュレーションで容易に見ることができるようになりました。しかしそれは同時に我々の想像に現実という限界を与えるものでもあるのです。


夜の夢さえも真となったら、次はどこに幻想を求めればいいのでしょう?