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最近見た夢は?
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夢って、目が醒めた瞬間から掌から砂がこぼれるように忘れていくものだけど、この夢は2時間ぐらいに渡って見ていたような気がする程長かったので、まだ覚えている。
すっごく恐かったから早く忘れたいのに!
冒頭はどこか人里離れたところにある広い広い建物。たぶん学校。これまた広い体育館と思しき所で何かの展示か発表を行っている。私達の展示に必要な資料がライバルのグループに奪われてしまっていた。そのためライバルに出し抜かれないようにしながら新たな資料か何かを得るため、広くて高い建物のすみずみを探し回らなければいけないのだが、私とパートナーがその場を離れたら展示を守る人員がいなくなってしまう。ライバルのグループはとても人数が多く、半分程が私達を追いかけて来たとしても残り半分で展示を破壊or盗みに来ることぐらい朝飯前だ。
そこで私達は現地の子を雇うことにした(夢ですから)。
通りすがりの男の子に声をかけて500円で見張りを頼み、私達は一旦その場を後にする。
その後は広い建物の長い長い廊下を駆け抜け、階段を何回分も登り、物置部屋の片隅に隠れと、ライバルの追っ手をまくためにひたすら走って逃げ回る。相手が死なない程度に罠をかけたり階段から突き落としたりして(夢ですから)アクションとスリル満載の追っかけっこの挙げ句、目指すものを手に入れて元の場所へと戻ってきた。
ライバル達のグループのブースが閑散としているので安心して留守番の子どもの所に行くと、いつの間にやらすごく懐かれている。満面の笑みで出迎えてくれるのでこちらも嬉しくなって親しくなって、いよいよ約束の報酬の500円を払おうとしたら、何故かお財布の中には478円しかなくて、とりあえず100円玉4枚と50円玉1枚の450円を渡し、パートナーに足りない分を補って貰おうとするのだが残念ながら小銭の持ち合わせがないという。
仕方がないので、とりあえずこれで勘弁しておいて、足りない分は後で必ず払うからね、と言ってその子の掌を開けさせると、何故か4枚しか渡していなかったはずの100円玉が5枚あるではないか。50円玉も別に一枚あったので、50円玉と100円玉を最初見間違ったのか、最初に100円玉の数を数え間違ったのか。
よくわからないが、一応その子が500円持っているならそれでOKだろうと思っていたら、僕貰った分の仕事はしたよと唐突にその子が言いだす。その子の指し示す先を見ると、ライバル達の死体が山になっている。先刻の追っかけっこで姿が見えなくなったので、てっきりまいたと思っていた連中もそこに混じっている。その子が彼らの後をつけては一人一人殺していたらしい。
恐くなった私達は当然その場を逃げ出す。
ところが、というか当然というか、その子も私達を追ってくる。
100円がやっぱり足りなかったのか、それとももっと報酬が欲しいのか、或いは私達も殺そうというのか、さらに恐ろしいのは単に私達と仲良くしたいだけなのか、とにかく広い野原にうねうねと続く一本道を逃げる私達の後ろをその子は追って走ってくるのだ。山道をスゴイ勢いで駆け下り、丈の高い草むらや木の陰に身を隠しつつ、私達はひたすら逃げて逃げて逃げまくった。
絶対まいた、逃げ延びた、こんなあり得ない脱出ルートを使ったんだからもう二度と追って来こられない、そう思うたびにその子は超自然の力でもって私達の前に現れる。そしてその時私達のまわりにいる人々を超自然の力でもって全員殺す。思い余った私達がその子を殺しても、殺しても、殺しても、何度でも甦って再び私達に追いすがってくるのだ。
この辺が夢の中ではそれぞれエピソードになっていて、死ぬ程恐かった。思い出すのも恐くてイヤなので個々のエピソードは省くけれど、たっぷり2時間分のホラー映画を見た気分である。
細い、人一人しか通れないような穴をすべり落ちて逃げるというシーンもあった。夢の中でも恐くて恐くて閉所恐怖症になりそうな展開である。失敗したら穴に詰まったまま死ぬのだから。一応、ウォータースライダーみたいになっていて水と共に流れ落ちていくので勢いはあるため無事隠れ家に辿り着いたが(ちなみに夢の中なので、ウォータースライダーの水しぶきは見たけれど服は濡れてなかったです。ちょっと詰めが甘い夢だね)。
その頃になるとその子はすでに恐怖の対象として世間一般でも知られるようになっていて、そのため現れるたびに居合わせた誰かに殺されるという悲惨な境遇になっている。地中に埋めてもう成仏しただろう、生き返って来ないだろうと思っても、それでもやっぱりどこかから現れる。「ハロウィン」のマイケルのように。完全にホラー映画の世界なのだが、夢とはいえ自分がそんな体験をしていると恐怖で頭がおかしくなりそうだった。
どうしてそんなに私達につきまとうのだろう、手持ちの小銭が478円しかなかったせいなのだろうか。今度から契約する際にはお財布の中をよく確かめてからにしようと思ってももう遅い。逃げるばかりでお店による暇もないので、私のお財布には相変わらず100円玉は入っていないため、借金を返して終わりにすることもできないのだ。
夢の中で下界を離れて隠遁生活をおくっている僧だか仙人だかただの訳知り顔の爺様だか知らないけど、とにかくその隠れ家に辿り着いた時に言われたのが、その子が自分のカルマ(業)だということだった。決して逃げおおせることはできない。何があっても、どんな姿になってもその子は私達を見つけて追ってくると。
その僧だか仙人だかただの爺様だかが次の瞬間にはたくさんのゴミ袋(=中身が半分程入って口を結んだ状態のレジ袋)に襲われて絶命するのを見て、彼の言ったことを確信した私達。何故ならそのゴミ袋は、私達が殺したその子をバラバラにして細かく刻んで小分けにして捨てたという記憶を伴ったスーパーのレジ袋の数々だったから。ここまでしても甦って人を襲う力があるのなら、これはもう私達に太刀打ちできる問題ではないわ。
と、納得したところで目が醒めました。
さすがにレジ袋に襲われて人が死ぬ展開はシュールで現実離れしていたので夢だと気づいたのもありますが。
――そこにいたるまでは映画を見ているような気分と現実に体験しているような気分半々だったのですね。実際にその場にいる臨場感はあるんだけど、でも走っても疲れないし水を被っても濡れないから、じゃあ映画館にいるのかな~、みたいな感覚。でも夢だとは思ってなかった……疲れたわ~。
こんな夢を見た原因の一つには、その夜右脚が疲れていて痛かったというのがあります。痛む脚をベッドの柵に載せて眠っていたので、脚が常に走っているような形になっていたせいで走り続ける夢を見たのでしょう。
血腥い話になったのは、昨晩ピザカッターを洗っていて人差し指を切っちゃって少々流血したせい。絆創膏を貼ったけれども、ちょっぴり痛かったし。
遺体をバラバラとかゴミ袋に小分けとかは、明らかに例の東城瑠理香さん殺人事件の記事の影響でしょう。下水管のようなウォータースライダーで流されるというのも、多分細切れにした遺体の一部をトイレに流したという記事が元ですね(毎日ニュース
)。
何が恐いって、この犯人の遺体を処分する際の徹底した有能ぶりが恐いんですわ。罪の意識も悔恨も感じないまま、てきぱき効率良く能率重視で証拠の隠滅を計ったのかと思うとね。有能さというのは時として人間を感情の伴わない機械に変えてしまうようで。
その同じ有能さは、映画のキャラクターで言えば例えばジェイソン・ボーンが発揮しているようなものですよ。ボーンには人間性があるから救われていますが、人間ってあんまり効率ばかりを重視していてはいけないんじゃないかという思いが、あの殺人事件をきっかけに兆しているのは確かなのです。
あれやこれや、寝る前に表層意識に点在していた様々な事象が睡眠中に結びついてこんな夢を生み出したのでしょうが、こんな心の安まらない眠りは二度と御免だと思いましたわ。
目が醒めて私が真っ先にしたことは、自分の髪の毛の色を確かめることでしたよ。
あまりにも夢の中で恐怖を感じ続けていたので、髪が一夜にして真っ白になっちゃったんじゃないかと本気で不安になって。
黒い髪の毛が目に入った時には心底ほっとして安堵の溜息をもらしたものです。
ホラー映画の監督って、よくもあんな心底恐しいことを日常的に考えていられるものですわ。
改めて尊敬の念を抱きました。
ジョン・カーペンターは偉大だわ(「ハロウィン」の監督)。