ブログネタ:お祭りの出店の定番と言えば? 参加中
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お祭りといえば友達とヨーヨー釣りに燃えたもんです。

お祭りとか縁日の出店って、子ども(当時の)にしてみれば全体的に高めに金額が設定されていたので、まず一周してその場の状況を把握して、限られたお小遣いを何にどれだけつぎ込むか計算してからおもむろに遊びに繰り出してましたね。

だってさ、お小遣いが500円しかないのに、いきなり入って一番の出店にある綿アメを500円で買っちゃったら、その日の楽しみはもうそれでおしまいになってしまうじゃないですか。

親と一緒に来ていて泣きつけばもう少しお小遣いをせびるという状況ならともかく、家でお金貰って友達同士で来てる時にそれやっちゃったら最悪ですよ。友達が金魚すくいやら何やらやってる間中、自分は綿アメ指をくわえてその様子を羨ましげに眺めてなきゃいけないんだから。

だから各屋台を回って、値段チェックするのが一番先ね。同じ焼きそばでも場所によって値段違ったりしますからね。もっとも私の場合、母親が衛生状態がどうの食品添加物がこうのとそういう場所で食べるモノについての不安材料をてんこ盛りに耳に吹き込んでてくれたので、まず食べようという気にならなかったものですが。

リンゴ飴なんか食べてる子が舌を真っ赤に染めてるのをこっそり指さしては、「あれ、見えるでしょ。あんなもの食べたら体に毒よ」というのが私の母でしたわ。ちなみに現在日本で認められてる食品の色素は毒じゃありません。

まあ、しかし、リンゴ飴の美味しそうに見える真っ赤な色は、実は人工着色料が正体であるというのを子どもの内に学んだ事は「物事の本質は見かけとは違う」という物の見方を養ってくれて、その後の人生において様々な局面で役に立ちました。

もっとも、子どもの頃はそんな事を聞いてもちっとも楽しくなかったですけれどね。当時買って貰えなかったリンゴ飴は、きっとこの先の生涯でも食べる機会のないまま終わるでしょう。

まあ、そんなこんなで、親と一緒にお祭りに行っても楽しい事は何もなかったため(歩きながら食品添加物に対する講義とお説教を交互に聞くようなものだった)、お小遣いは少なくてもいいから友達同士で行く方をずっと好んでいたものです。

友達の方もそんなにお小遣いを貰っていたわけでもないので、少ない元手で如何に楽しく長く遊ぶかというのが至上命題になって参ります。

すると人間、目指すところは老いも若きも同じ、「一攫千金」ですわよ。そしてまたお祭りという場所は、人間のその射幸心を煽る出し物ばかりが並んでいるんですな。ハレ舞台というわけで。

男の子なんかは「海老で鯛を釣る」のが目標の一発狙いで、高額なおもちゃにつながっているはずのヒモを選んで引っ張るというクジにはしりがちですが、女の子って現実的なのでそんなの当たるワケないと最初っから何となく分かってる。だって、いかにもクサイじゃないですか、そんなの。「あんた達はだまされているのよ」と教えてあげたいけど、ヒモを引く男の子の顔が本当に真剣なので水を差すような事を言えなかったりして……。

で、現実的な女の子達は明朗会計なお店の方に集まります。同じクジでも、当たりはずれが公明正大だと分かるもの(当たりの数が少ないにしてもね)は、当たっても高価な景品は決して貰えないけれども、その代わり騙されたという腹も立たない。その辺で折り合いをつけて楽しむわけですが、でもその景品があまりに子どもっぽいとさすがに女としてイヤになりますよね。

そうすると、次に行くのは自分の腕一本で稼ぎが決まる店です。それが金魚すくいやヨーヨー釣りなんですよ。自分の技術を向上させることによって、実入りがどんどん多くなる。非常に魅力的な考えですよね。

その技術を向上させるまでに、どんだけその店につぎこまなければならないか、というのはおいといて。

でまあ、金魚すくいよりもヨーヨー釣りの方がその技術を容易に習得できるというのは、経験者ならお分かりになると思います。釣果もね、金魚にはその後金魚鉢やらエサやらお金もかかるし水の交換という手間もかかるけれど、ヨーヨーなら幾つあったって多少邪魔になる程度で、その内しぼんだら捨ててしまえばいいわけで、お祭りという一夜の夢の戦利品としてはふさわしいと思うのですよ。

というわけで、小学校の高学年になるとお祭りになるたび友達と釣ったヨーヨーの数を競ったもんですわ。あんまり多くなるとぼよんぼよんして結構邪魔なんで、クジのヒモ引き続けて素寒貧になった男の子達に分けてあげたりしてね。帰りにはぶつけっこしてキャーキャー言いながら夜道を駆け抜けて。子どもだけで夜道を歩くなんて滅多にない経験だから、それだけでも興奮でしたね。


お祭りが本当に楽しかったのはこの頃までかなあ。
大人になってお小遣いなんか気にしないで遊べるようになって、それこそイカ焼きからタコ焼きに焼きそばと食べまくったこともありましたが、子どもの頃に友達と一緒に食べたクジ付きのハンバーグの方が美味しかったような気がします。気がするだけだけどね♪(何の肉だったかは今もって不明)