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最近は主にWOWOWで放映されているアメリカのドラマを見てますが、実はNHKの「太王四神記」も見ております。いや~、もお、ヨン様素敵♪ 「冬のソナタ」には全然はまれなかったけれど、「太王四神記」はおもしろいし、タムドク太子は素敵ですぅ~。あ、ほら、何しろ王様好きですから、私。太子は王になるための階段を一歩ずつ着実に上っているわけですから、アラゴルンと一緒ですよね~♪(←どういう基準だ)

アメブロのニュースに「タイタニア」がアニメ化されるなんて出てたけれど、田中芳樹といえば二大傑作は「銀河英雄伝説」と「アルスラーン戦記」(継続中)。「太王四神記」は日本の作品だとこれらの小説を想起させてくれるドラマです。うん、何しろ日本には統一国家を統べる「王様」がいなかったので王位争いというのが目新しい(「天皇」の地位を争う皇位争いはあったけどね)。時代や設定からいうと「アルスラーン」の方に近いんだろうけれど、何しろタムドク太子がどうみても立派な成人男性なのでアルスラーンに重ねることができません。どっちかというと「銀英」の、ラインハルトの魅力を備えたヤンって感じ。

ただ田中芳樹作品と違うのは、タムドク太子にはロクな部下がいないということですねー。知恵者のはずのコムル村の村長だかもイマイチ頼りないし、傘下にしたはずの貴族のオッサンはちっとも太子の言うこと聞かないし。そんなんでこの先大丈夫なのか、太子!

この太子に心を許せる部下や友がいないというのがちょっと日本の物語と違う点かな~と。太子が心を許すのって、愛する女性なんですよね。その愛する女性をめぐってもドロドロの関係に陥るのがさすが韓国と申しましょうか……日本人的感覚だと全く先が読めないので、大変おもしろいのでございます。

これがまた女も女で、強い! いろんな意味で、強い! いや、見ていて楽しいです。

自分を愛している男に、お前をとことん利用して用が済んだら捨てるとまで言い放ち、しかも相手の男はそれを喜んで受け入れるんですぞ! なんと羨ましい! そしてその自分は他の男を愛しているんですからね。心も与えない男から喜んで奉仕をされる……一種、女の最上の喜びですわね(歪んでます?)


私の好みから言うと、演じている女優さんがそれにふさわしいだけの美人に思えないのがちょっと残念なのですが、この役がやってる事というのはクレオパトラみたいなものですわ。好き嫌いは別として、役柄としては最高だと思います。キハ様、がんばれ!

キハとは別に、スジニちゃんも戦闘能力高くて好きですね~♪ 
その他の女性キャラも兵站の専門家であったり鍛冶屋の親方であったり、軍事上役立つ存在が多くて本当に嬉しくなっちゃう。

息子を王位につけるために陰謀を企んだホゲの母ってのも意外に捨て難い良いキャラでした。

まあ、あのー、ヨン様以外にめぼしいいい男がいないので、彼が出てない時には自然に女性キャラの活躍ばっかり見てしまうというかね……「太王四神記」って女性向けのドラマだったのか!


しかしこれで戦闘シーンは迫力があって、特に騎馬のシーンはあなた達確かに騎馬民族なのね~と納得させてくれるだけのものがあります。タムドク太子、一旦剣を抜いて戦う段になるとそれまでの優しい表情から打って変わって殺気に満ちた顔になるしね。ヨン様って名優だわといつも感心するのです。


タムドクを見ていると、「ハリー・ポッター」のハリーに通じるところもあると思います。ハリーは血筋からいっても性格からいっても社会制度からいっても「王位」とはまるで無関係ですが、しかし彼の生き方は王道を歩んでいるのだなというのが、タムドク太子の苦悩する姿から分かりました。タムドクも実は「王位」にはさほど興味がない。しかし自分が王になることが民の幸せにつながるというその思いで生きているような所があります。

これがまさにファンタジーの王道で、「王」になるのは生まれついた者ではなく、「王道」を歩む者こそが王として民に迎え入れられるという「ロード」や「ナルニア」に共通する思想なんですよね。「ハリー・ポッター」の場合は時代が違うので「王位」そのものから権威が失われているわけですが、しかし彼の行動は常に崇高に近づこうというものなのでやはり「王道」を歩んでいると言っていいのではないかと。


「銀英」はSFなんで、そこで云々される「帝位」や民主主義国家の最高位の指導者は単に権力のトップということでしかないのですが、「アルスラーン」は「良き王とは」という命題の追求を現実的に行っているのですね。してみると実際には「太王四神記」との共通点はあまりなかったことになりますね……。


そう、うっかりしてましたが、「太王四神記」、実は最初からファンタジーでした。たぶんそのせいで、NHKの大河ドラマなんかよりも私には身近に感じられるのでしょう。