夏休み映画、何か見た? ブログネタ:夏休み映画、何か見た? 参加中
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「夏休みに見た映画」じゃなくて「夏休み映画」を見たかどうかというのがキモなのね。

その「夏休み映画」に該当するものがどの作品なのかちょっと判然としないのだけど、ブログネタに書かれたものの内、

『崖の上のポニョ』
『インクレディブル・ハルク』
『ダークナイト』

はそれぞれ封切り当日、試写会、先行上映でいち早く見ちゃいましたよン。


『ポケットモンスター ギラティナと氷空の花束シェイミ』はさすがに見る予定もつもりもないですが、『SEX AND THE CITY』と『20世紀少年』は近々行こうと思ってます。


あとは夏休み映画といえそうなのは「カンフー・パンダ」かなあ? (公式サイト

これ、近くのシネコンでは吹き替え版しかやってくれないので、わざわざ東京まで行って字幕版で見てきました。


だってあなた、主役の声がジャック・ブラック……というのはおいといても、ダスティン・ホフマンにアンジェリーナ・ジョリーが声やってるのよ?! ジャッキー・チェンもルーシー・リューもいるのよ?! わりとどうでもいいけど「燃えよ! ピンポン」のダン・フォグラーも出てるし、完全にどうでもいいけど「パイナップル・エクスプレス」のセス・ローゲンもいたはず(いなくても気にしない)。これ、吹き替えで見たら映画の価値が半分しかないでしょうが!!


ダスティン・ホフマンのイヤミでワガママな年寄りぶり、ホント、最高でしたわ。最初パンダの弟子が気に入らない内は底意地の悪い冷たい声を出してるのよね~。それが自分の態度を反省し、弟子にも見所を見いだしてからは人間味(人間じゃないけど)あふれる暖かい声に変化していくんですよ~。もちろん老師にふさわしい重みと渋みはそのままで、でもどこか軽快になるのね。


パンダのジャック・ブラックは、「ナチョ・リブレ」の子どもっぽい感じそのままなんだけど、でもこのパンダは幸せ者でお父さんに溺愛されてるので、その甘やかされた雰囲気もよく出てました。ところでこのお父さんはパンダじゃないので(トリだったような気がする)実の父親じゃないことは誰の目にも明らかで、もちろんパンダ自身もその事には気づいているから、自分を大事にしてくれる義理のお父さんのことは実の父親以上に大切に思っていて、そのせいでお父さんに期待に背けないという微妙に辛い宿命も背負ってるんですよね。そういう葛藤をジャック・ブラックは声でちゃんと表現できるんですよ。


この映画のいいところって、この血の繋がりのない父と子の情愛なんですよね。このお父さんが無駄ラーメン食いにしか思えないパンダ息子を目の中に入れても痛くないほど可愛がってて、自分のあとをつがせようとしてるの。これ、職業のラーメン屋を継いで欲しいというだけじゃなくて、自分の財産から何から全て与えようとしてるってことなんですよ。どこをどうみても、種から違ってるのに。


で、パンダ息子はそのどう見ても血が繋がってないお父さんの愛を疑うことなく完全に信頼してるのね。

血が繋がってたって、最近じゃ難しいですよ、それ。

お父さんの揺るがない愛情を信じていられるから、このパンダは何があっても希望を失わないでいられるし、強くもなれる。

「カンフーパンダ」の根底を支えているのはそういう幸せなテーマでしたね。


カンフーの部分はジャッキー・チェンが監修しているので、初期の頃のジャッキー作品の修行場面を思い出したりしてなかなか楽しめました。日本人にとっては箸の使い方に眉をひそめるシーンがなきにしもあらずだったような気もしますが、そこはアニメなので我慢することにして。


これは確か「シュレック」と同じ所で制作されたアニメなんですよね。だから「シュレック」で見覚えのあるような顔をしたブタだったかウサギだったかが一般ピープルとしてたくさん出てくるんですが、奇妙な事に彼らに全然表情がないんですよ。「シュレック」だとどの脇役や通りすがりを見てもオーバーなくらい表情豊かなのに。


もちろんパンダ以下主要登場動物はきちんと表情ついてるんですが、その他大勢はホントに顔が死んでいる。


なんでだ、手抜きか? 


とも思ったんですが、ふと考えたら「カンフーパンダ」、舞台はたぶん中国なんですよね、いつの時代かはおいといて。だから一般ピープルの皆様方は全員中国人か、少なくとも東洋人。


聞いたことありません?

欧米人にとっては東洋人の顔は皆同じで無表情に見えるって。


これがそれかと思いましたよ。

「シュレック」のメインスタッフはアメリカ人でしょうから、彼らの目に中国人を始めとする東洋人の一般ピープルってこういう風に映ってるんだな、って。


アニメとしてはおもしろいんですがねー、その辺がちょっと引っ掛かりましたね、「カンフー・パンダ」。


しかし何と言っても出色だったのはアンジェリーナ・ジョリーの声!

声だけであれだけ強そうでセクシーなのは彼女をおいて他にいないでしょう!!

あのルーシー・リューの声さえ霞んでましたわ(役柄もあるけど)。


アンジー、顔も体も最高だけど、その上に声まで何にも増して力強いんだから、誰も勝てませんね!

ブラッド・ピットがお仕えしたくなるのも無理はないと実感いたしました。


さあ、次は「ウォンテッド 」を見に行かなくっちゃ!