見て参りましたよ、「アイアンマン」!(公式サイト )
この映画の成功の理由は1にも2にもロバート・ダウニーJr!
トニー・スタークという主人公をこんなにもチャーミングに演じられるのは彼をおいて他にはおりませんわ~♪
よくアメリカで女性達が男性の後ろ姿を見て
「彼のお尻ってかわいい~♪」
ときゃぴきゃぴ騒ぐシーンがあるんですが、私今までは全くそのセリフが理解できなかったんですよね。
でもこの映画でロバートの後ろ姿見て思いました。
「彼のお尻ってかっわいい~♪」
いやもう、ほんと可愛いんですって、ドナルド・ダックみたいで(←そ、それって「出っ尻」の事では……)。
ロバートはモデルの様に細いわけでも、鍛え上げたシュワちゃんやスタローンのようにマッチョなわけでもないんですが、何て言うのかな、彼のプロポーションは成熟した男性の余裕のある(つまりある程度脂肪がのっている)美しさなんですよね。
そのプロポーションの美しさをそのまま備えているのがアイアンマンのパワードスーツで、最終形態のものなど、見るだけで惚れ惚れしてしまいます(ちなみに人体は絶対入らないデザインです)。あのプロポーションの美しさは、往年の日本の名作アニメ&マンガ「8マン」を彷彿とさせます。
で、何と言っても最高の魅力は、このスーツをトニー・スターク本人が作り上げる所にあるんですよね!
彼は大企業のCEOですが、同時に設計技師でもエンジニアでもあるわけで、その彼が一つ一つ試行錯誤を重ねながらスーツを制作していく過程が見ていてワクワクするんですよ。
テレビドラマでは前世紀の人気番組「特効野郎Aチーム」(リメイク映画の予定あり)や「冒険野郎マクガイバー」が味わわせてくれたあの楽しさですね。近々公開の「僕らのミライに逆回転」もそうですが、人間やっぱり自らの手で物を作り上げていくのが好きなんですよね。「アイアンマン」の魅力って、実はそこにあるわけで。
もちろんアクションシーンや飛行シーンも素晴らしいんですが、しかしそれは他の映画でもやってること。
大ヒット映画になるためにはやはり他と違うオリジナリティーが必要です。
「アイアンマン」が他と違うのは、ほとんど改造人間みたいなアイアンマンになるのを主人公が選び、しかも自作しちゃう点にあるのです。仮面ライダー1号の様にあくの秘密組織に拉致されて無理矢理改造されたわけでも、ロボコップのように亡骸をオムニ社に利用されサイボーグ化されたわけでもないのです。
だから「アイアンマン」は自分の意に反して別の存在になったという不本意な悲しみは持っていない。なす事すべて自身の自我の延長上にある。この一種の開き直りが案外返って清々しくていいのですよ。
で、演じているのがロバートですから。
あの世界一胡散臭い男優ですから。
仮に死にそうな目にあったとしても、「あー、死ぬかと思った」なんて言いながらぬけぬけと生還して来そうな男ですから。
人々の期待を一身に集めながら、それをふいっと放り出してきた男ですから。
最後の瞬間に掌を返すのが得意な男ですから。
そうやって落ちるところまで落ちてから、這い上がってきた男ですから。
そして上記に挙げたような欠点を全て自分の魅力にしてしまった男ですから。
それを全部注ぎ込んで誕生したトニー・スタークが、魅力のないわけがない!
ノリの良いサントラに合わせて縦横無尽に活躍するアイアンマン、これはぜひとも劇場でお楽しみ下さい。「ダークナイト」の重さが性に合わなかった人でも、「アイアンマン」ならきっとOK。トニー・スタークとロバート・ダウニーJrのしぶとさに舌を巻きつつ大笑いできますよ♪