珍しくも自力で試写状をあてたもので、ホイホイ行って参りましたよ「イーグル・アイ 一夜限りのプレミア試写会(だったかな?)」に。
当日スペシャルゲストによる舞台挨拶があるというので、ひょっとしたらシャイア君来ないかな~なんて思ってたんですが、残念ながらそれはありませんでした。なんでも「トランスフォーマー2」の撮影でエジプトにいるんだとか。ってことは次回作ではスフィンクスやピラミッドがトランスフォームを?!(←ないない)
キャストの代わりに高橋ジョージ、三船美佳夫妻がゲストとして呼ばれていましたが、この演出がなかなか凝っていて楽しめました。お二人、まずは一般の人に混じって観客席に座っていたんですが、開演時間になると前方スクリーンにお二人が車で到着した姿や楽屋でケータイをいじりながらくつろいでる様子が映り、やがてケータイの着信音が鳴り響くと二人に映画さながらの指示が与えられ、あたふたして指示に従えなかった二人はFBI(州境どころか国境も越えられるらしい)によって連行される形で舞台への登場となったのでした。
ヴァラエティジャパンにもその有様が載っています(こちら )。
さて、映画を彷彿とさせる演出はまだ続き、お二人はケータイからの声(つーたってスピーカーで全部観客席に聞こえてるんだけど)に言われるがまま舞台袖のリフトに乗り込み、リフトが上昇すれば「俺は高所恐怖症なんだ~」と叫ぶなど大はしゃぎ。てっぺんに着いたリフトから今度は特設スクリーン上の足場へと移動するよう指示を受け、さらにそこから下へ飛び降りろという命令が!
キャーなどという悲鳴と共に、次の瞬間宙に舞う二つの人影!!
――でも私前の方で見てたもんで、それが御夫妻じゃないことわかっちゃったんですよねー。顔がはっきり見えないようになってた時点で、これは本人じゃないな、と。
スクリーン上の足場を見ると、素通しの部分と遮蔽部分があたかもデザインのように互い違いに配置されているんですが、この遮蔽部分って要するに観客席からはその後ろで何が行われているのか見えない部分なんですよね。マジックのタネは大抵こういう場所に隠されているものです。
足場に到着してそこに高い位置に昇った姿が確かに御夫妻であることを素通し部分から観客に見せておきます。その後御夫妻が遮蔽部分に入ると前もってそこに待機していた御夫妻と同じ衣装のスタントさん達と入れ替わり、その後は美佳さんの悲鳴とタイミングを合わせて相次いで飛び降りる。下にはマットが敷かれていたはずです(これも観客席から見えないよう、床に長々と置かれた「イーグル・アイ」のタイトル看板で隠されている)。
これね、もし飛び降りたのが御本人達ならば、その後すぐがさごそとマットから這い出してきて舞台中央に戻ってインタビュー受けると思うんですよね。まだぜーぜーはーはーと呼吸の荒い臨場感豊かな状態で。
でもそれがなかったので、恐らく御本人達は遮蔽部分及びスクリーンの裏に隠された階段を使って下におりたのだろうと思いました。そこで再びスタントの人と入れ替わり、まるで自分が飛び降りたような顔をして再登場するという寸法です。
実際お二人が再登場するまでに不自然な程時間がかかったので、入れ替わりが行われたのは間違いないと思います。
ちなみに飛び降りた方のお二人は、舞台がハケる時にヤッターマンみたいなツナギにハンマーか何かぶら下げて、大道具か何かのスタッフさんみたいな顔して堂々と下手に退場して行ってました。拍手するならこのお二人にだったかも。もしかしたらスタントさんじゃなくてマジシャンの方だったかもしれません。
さて、御夫妻の方、特に三船美佳さんは本業が女優さんですから、そんな入れ替わり(早変わりというには遅かったので)があったことなど気取らせることなく、しっかりと自分が飛び降りた気分でインタビューに応じてました。
その後嬉しいことにD・J・カルーソ監督が登場!
作品についていろいろ語ってくれましたが、観客への要望としてどのシーンも重要なので最初から見逃さずしっかり見て欲しいとのことでした。
印象的だったのは、シャイア君をほめちぎっていたこと。
シャイア君はとても自然な演技ができる俳優なので、彼の演技が上手くいかない時というのは、そのシーンのどこかに何か小さな間違いがあってそれが彼の自然な動きを妨げているからなのだそうで、彼のおかげで随分助けられた、みたいな事を言ってました。
監督、スクリーンからシャイア君のメッセージが流れ始めると、完全に観客に背を向けて自分でもメッセージ画面に釘浸けになってて、
「日本にいけなくて残念だけど、僕の代わりにハンサムな監督が行くから許してね」
みたいな事言ってるスクリーンのシャイア君に向かって手を振ってるんですよ。
すると次のシャイア君のセリフが
「今うなずいてるのが監督だよ」
とそのものズバリだったもので観客は大受け、監督は頭をかきつつ苦笑い。
監督はシャイア君のそういうところ(洞察力の鋭さですね)が一番気に入っているようでした。
最後は「この映画を見たらケータイ使うのが恐くなるかもしれないよ」というシャイア君のセリフを受けて監督が高橋ジョージ氏からケータイ(小道具)を貰い受けてました。他にもいらなくなった人がいたら監督が後ろの方にいるんで渡して下さい、みたいな通訳さんの話できちんとオチがついて終了。
かなり気合いの入った演出の舞台挨拶で、これだけでも充分楽しめました。おかげで睡眠不足で眠くて困っていたのが嘘みたいにスッキリし、気持ちも新たに映画を見られたのがありがたかったです。
もっとも寝てる暇などない作品でしたけどね、「イーグル・アイ」。お勧めです。