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日本って、一応豊かな国なんで、金を稼ごうと思ってやってくるのは外国の人ばかりじゃないんです。
絵画もひっきりなしにやってくるんですね、展覧会という形をとって。

今だって東京だけでミレイ展フェルメール展ピカソ展 と開催中で、去年はダ・ヴィンチの受胎告知の特別展示 があって、この絵を貸し出す時にはイタリアの人々は「ジャパンマネーに身売りするのか!」と言って怒っていたんだとか。

受胎告知の方は、メインが本当にその絵一枚って感じで、それで大人1500円もとるか~?! と思ったものです。会場では見る側は列に並ばされて絵の前でロクに立ち止まることも出来ず、鑑賞と言うには程遠い状況。去年のフェルメールの「牛乳を注ぐ女」 もそんな感じ。

その昔の大江戸の「おおいたち」を見物は丁度こんな具合だったんじゃないだろうかと思ったりして。

しかしそれでも、有名な絵画を一枚見るために1500円を惜しげ無くポンと出す日本人が大勢いる限り、どこの美術館でも喜んで秘蔵の名画を出稼ぎに出すに違いない。

なんであれ、日本国内にいながらにして世界の名画が楽しめるという事に文句はない。絵を見ているのに「立ち止まるな」と言われたら文句を言うけど。立ち止まらずにどうやって絵を見ろと言うんじゃい!

最近は主催者側も金儲け第一のようで、観覧者を一人でも多く入れる事にキュウキュウとしているようだが、もう少し「絵画を鑑賞する」人の身になって欲しい。具体的にはひっきりなしに「前に進んで下さい」という学芸員(?)、あれ何とかして欲しいんだけど。うるさくて集中できないから。