ブログネタ:一人で飲める?
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以前一人で10日間近くイタリアを旅行した事がありました。
最初はヴェネチアで在住の友達と落ち合って行動を共にしていろいろ教えて貰い、レストランでも一緒に昼夜ワインを一本ずつあけてたりしたんだけど、仕事のある彼女と別れてからは一人旅。一人で空港に行ってチェックインし、一人で駅に行って切符を買い、一人でホテルを探してチェックイン。
慣れると必要な単語はイタリア語でも分かるようになるし、いざとなれば観光地ならば英語で何とかなるものです。駅前で2ユーロで売ってる折りたたみ傘を、にわか雨の時傘持って観光客に売りつけて回ってるに行商人に10ユーロで押しつけられそうになっても断ることもできる。
でも、生来の方向音痴だけはどうにもならない。
あれはローマからバチカンへ行った時の事でした。
行く時は前日から綿密に計画を立て、ガイドブックでどこからどう入り、どこで幾らのチケットを買うのかまで調べて万全の態勢で赴くからそう問題はないのです。
大体朝早くから歩いてる外国人観光客はみんな同じ場所に向かってるんだから、その流れに付いていけばまず間違いなく目的地につくしさ(←結局どんなに調べていても自分では道が分かっていない)。
問題は帰り。
観光客達はそれぞれ次の目的地に向かって三々五々と離れていくし、入った所と出た所が違うものだからもう道が分からない。地図を見ても、自分がどこにいるのか判然としない。適当に歩いているとヤバそうなヤツが隙あらばハンドバッグを奪おうと目を付けて自転車でついてきてるのが目に入る。仕方ないのでいかにも目的地がありそうな顔をしてずんずん進むと、ひったくりはあきらめてくれたが自分がどこを歩いているのか全く分からない場所に出て、しかも日は暮れとっぷりと暗くなってくる。
この時ばかりは泣きそうになって、ケータイで先の友達に電話かけて、どっちにどう歩いて行ったら駅につけるのか聞きましたね。
地図を見ながらバチカンを背にして自分がどこにいるのかを電話で教えて貰い、最寄りの駅がどっち方面になるのかを聞き、それでも分からないので道を歩いていた女の人にまで行き方を聞いて。
ようやく無事に帰れる目算がついた時にはほっとして倒れそうになりました。
でもその場で倒れ込むわけにも行かないので目に付いたお店に入り、ビールを注文。
女一人なので不審な目をされながらも栓を抜いたビールが運ばれてきた時には、ビンを手にとって一気にぐいっと飲み干しちゃいましたよ。
そのあとテーブルを見たら、そこにはちゃんとタンブラーも用意されてました……。
さぞお行儀の悪い女客と思われたに違いないわ!(赤っ恥)
旅の恥はかき捨てってわけじゃないけど、もう一本ビールを頼み、今度はしっかりタンブラーに注いで味わいました。美味しかったなあ~♪
そこは居酒屋さんというわけではなく、なんというかご近所どこにでもあるこざっぱりした食料品店で、いっぷくするために椅子とテーブルがあるだけみたいな店だったので長居はせずにすぐに出ましたが、生き返った気分でした。そのまま無事に駅までたどりつき、ホテルに帰る事も出来たし。
おかげで日本でも「生ビール」と書かれた店の前を通ると一人でも飲みに入りたくなっちゃって困ります。友達誘うと、何故か「私は飲めない」って人ばかりで。一人で飲むしかないじゃん、みたいな状況。
ところで私、あの時なんていってビール注文したんだろ?
ビールは万国共通で「ビール」なんだっけか?
覚えてないわ……。