ブログネタ:今年一番聴いた曲は?
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それがまた、やれ「i」の発音が悪いの「e」の発音が浅いの「u」の発音も違うの、口を出来る限り大きく開けろだのいやそんなに大きく開ける必要はないだの、響きは全部頭に持っていけのいや胸から下も使えの、目を見開けだ顎関節をはずしてロックしろだ、要求が強烈な上に指導者によって言うことがまっちまち!
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「ボーン・アイデンティティー」シリーズのサウンドトラックかな?
カーステレオに常にCD入れっぱなしだったので、乗ればかかるという日々が続いていたから。
ちなみに今年家で一番見た映画も「ボーン」シリーズだったと思う。
DVDは全作品購入済みなのに、WOWOWで3部作一挙連続放映したのをそのままDVDレコーダーのHDDに録画して、何かっていうと見てたから。
しかもWOWOWさん、一挙放映のあとにも「ボーン」シリーズはかなり頻繁に放送してくれて、あ、そろそろボーンが見たいな、と思ってると2~3日中にはテレビ放映があるという充実ぶり。
何しろあの有能でひとたび仕事にかかると凄まじい集中力で完遂するボーンが活躍する背後で着実なリズムを刻み続けるのがこのサントラのテーマ音楽ですから、自分が何か気合い入れて仕事する時にバックに流すとはかどるはかどる!
ボーンはも運転も巧みなので車に乗る際のBGMにも最適かと思われていたんですが、しかし映画を見慣れてしまうとカーチェイスシーンの音楽の時には現実のドライバーもついスピードを出してありもしないボーン並のテクニックを披露したい衝動に駆られるという事実が判明し、危険なのでCD聴くのをやめました。
それからは車に乗っても単調で退屈な日々が続いております。
BGMではなく、聴こうという意志を持って一番聴いたのは「カヴァレリア・ルスティカーナ」。合唱部分を歌うので、その音源。PCソフトで制作されているので電子音のプープーじゃかじゃかいう音で構成されているため、最初はびっくりして聴くに堪えませんでした(古い時代の見せ物小屋の鳴り物みたいな感じだった)。
まあでもすぐにそれにもなれ、何度も聞くことでメロディーとリズムを体に叩き込みました。
でも残念ながら「声」が入ってないので、「情感」とか「曲想」といった歌に最も必要な繊細な部分まではその音源では掴めないのね。勿論イタリア語の正しい発音も。電子音では機械的な(そりゃそうだ)強弱はあるものの、所詮はコーラスのメロディーラインを一本調子にプープーなぞっているだけだからさ。
でも少なくとも正確ではある。たまに制作者サイドのミスで音やリズムが譜面と違ってる場合もあるけれどそういうのはごく稀だし、譜面と照らし合わせれば違うことがわかるのでそこだけ自分で訂正すればいいだけなので。
で、そうやって自宅で聴いて聴いて、歌って歌って覚ていった挙げ句、コーラス練習の時にはその時の指導者の先生にコテンパンにやっつけられるわけですよ。
それがまた、やれ「i」の発音が悪いの「e」の発音が浅いの「u」の発音も違うの、口を出来る限り大きく開けろだのいやそんなに大きく開ける必要はないだの、響きは全部頭に持っていけのいや胸から下も使えの、目を見開けだ顎関節をはずしてロックしろだ、要求が強烈な上に指導者によって言うことがまっちまち!
発表は一回こっきりなんだから、教える内容ぐらいそっちで統一しといてよ!!!
リズムとメロディーと歌詞をほぼ正確に再現できるようになっても、さらにそれに上乗せして覚えなきゃならないことの多いこと! 笑顔で歌えと指導されてるから笑顔で歌ってるのに、それを見た別の先生に
「どうしてそんなに楽しそうに笑顔で歌うの? これは悲しい歌でしょ……」
と力の抜けた声で苦笑されると、どうしていいのか分からなくなりますよ。
指揮の先生と演出の先生と練習時の先生達とソリストの先生達と、みんなが好き勝手なことをコーラスに要求します。私達は唯々諾々とその時言われた通りに歌うだけ。歌詞の内容を心に刻み込んでる余裕なんかないわい!
まさに「船頭多くして船山に上る」を地でいってるような我らが「カヴァレリア・ルスティカーナ」。来年無事上演できるんでしょうか?
で、今年あと何回これ聴くことになるんだろ……。飽きた……。