以前の記事(こちら )に書いたTOHOシネマズ六本木のキアヌ達の生舞台挨拶つき前夜祭、チケット争奪戦を何とか乗り越え、行って参りました。
当日は7:30PM開始の回と7:45開始の回の2会場あって、諸事情あって私がとったのは遅い方。だから通常の舞台挨拶と違って劇場にマスコミ取材が全然入ってなくて、通路に取材用カメラもなく大変静かな雰囲気でした。客席の方はざわついてましたが、熱心なキアヌのファンばかりが詰めかけてるのかと思えばそうでもなくて、ハリウッドスターを生で(しかも通常料金!)で見る機会をイベントととらえて乗り込んで来ている人達も少なからずいたのがおもしろかったですね。7:45開始だと勤め帰りでもわりと余裕で間に合う時間設定なので、サラリーマン氏達もパラパラとおりました。目を血走らせてピリピリしながら開始時刻をカウントダウンしてるようなファンの姿は見当たらず、比較的のんびりした雰囲気で待ち時間をすごせました。
さて、お待ちかねの舞台挨拶の方は、本当に挨拶だけ!
マスコミ取材がないとこんなもんですかねー。
この日は「地球が静止する日」のレッドカーペットイベントがとても寒い中、外で行われ、その後カメラの入った劇場での舞台挨拶をひとつ終わらせてきたばかりで、同じ事を何度も喋った後だったんでしょうが、客席同様、舞台上の皆様もゆったり構えた感じでした。
一人テンションの高い司会の襟川クロさんが(それでもいつもよりは下がり気味)呼ぶ声に会わせてスコット・デリクソン監督、ジェイデン・スミス、ジェニファー・コネリー、そしてキアヌ・リーブスの登場! 拍手が一段と大きくなる中、皆様舞台上に並びます。ジェイデン君、映画だと大きく見えたのに、舞台の上で大人に囲まれてるとやっぱりちっちゃい! 可愛い! お子様! でも態度はいっぱしの大人以上にでかいぞ!!
ジェニファーはカットワークの入った黒いシンプルなドレス姿で、細くて綺麗でした。日本の舞台挨拶名物(?)の
客席からスターに向かって振られる手に対してニコニコしながらあっちこっちへ手を振り返してくれてました。
監督はまだ少々緊張気味? それとも日本の「舞台挨拶」という習慣にまだ戸惑っていたのかな? なかなかスターのように舞台上で笑顔を振りまくという域には達せないようです。
キアヌは……例によってぼーっとしてましたね。
私の席からは舞台袖から現れる所からずーっと姿を追うことができたのですが、相変わらず自分が何故ここにいるのかよく分かってないといった雰囲気を纏って誘導されるがままというか……。
それでも舞台に立つとさすがに綺麗!
来日を伝える記事で見た写真のまま、顔の下半分は濃い髭で覆われていたんですが、スーツ姿で舞台に立っている立ち姿、プロポーションが本当に絵になります。
ジェニファーのように客席全体に愛想を振りまくということはないながら、ファンのメッセージボードなどを見つけると優しい顔になって手をふったりしていました。
舞台挨拶もこの順で、それぞれの挨拶の直後に通訳さんが日本語にしてくれるという仕組み。
監督は……よく覚えていません。かなりかしこまって喋ってる感じでしたが、内容は日本のみなさんアリガトウとか、東京に来られて感激ですとか、映画を見てくださいとか、まあその程度。
次のジェイデンですが、呼びかける時にクロさんだったか通訳さんだったかが彼の名前を間違えるというアクシデントがあって少々もたついたため、ジェイデンは自分が話すタイミングを今か今かと待っていたらしく、ようやく声がかかると足を一歩前に投げ出し少々ふんぞり返ってまるで大人のように
「あ~」
なんて始めたため、会場は大爆笑。声変わりもしてない声で大人のように話し出すのが可愛くて微笑ましかったんです。
ジェイデンも会場に来てくれたことへのお礼を言って、映画を応援してくれて嬉しい、大変意味のある映画なのでたくさんの人に楽しんで欲しいと結んでました。
ジェニファーは果敢にも日本語の挨拶に挑戦して「コンバンハ」と言ってくれて、会場からも日本語の挨拶が返ってました。今回日本語喋ってくれたの彼女だけかな?
監督の印象と重なるんですが、今回の来日舞台挨拶チームのみなさん、全体的に非常に生真面目な感じでおふざけなし。その分サービス精神も少なめに見えたりして。
挨拶も本当に決まり文句で、ジェニファーも観客への感謝の言葉と映画を楽しんでくださいぐらいしか言いませんでした。
ようやく待ちに待ったキアヌの番。
そしてキアヌといえばファンにはおなじみのボソボソ喋りを期待を違えずに披露してくれましたよ。
ジェイデン君の方がもっとハキハキ喋っていたわよ、キアヌ!
でもそのボソボソの中から聞こえてくる言葉がちょっと意表を突いていて、「スノウ」とか「レイン」とか「スト」とかありもしなかった事を言ってるんで、彼が何かおもしろいことを言おうとしていることだけは分かりました。
通訳さんによれば
「みなさん、本当に今日はようこそ、この雪の中、雨の中、ストの中――彼はちょっと冗談を言ってます――お集まりくださいましてありがとうございます。どうぞ今日は映画を楽しんでいってください」
ということでした。
キアヌが言ったことは唐突な内容に聞こえますが、きっとこの後の映画本編に関連してのジョークなんだろうと思いました。会場だけでなく舞台上でもウケてたようなので。
舞台挨拶はたったこれだけ。ものの5分もかからなかったのではないでしょうか?
終わるやいなやそそくさと退出するゲスト達。
壇上を降りて再び舞台袖へと誘導されていたのですが、その時思い掛けない事が!
なんと客席の最前列(一番前の列はクローズだったので前から二番目の列)に陣取っていた熱心なファンガールズの元へキアヌ自ら歩み寄り、サインを始めたのです!
びっくりしましたねー!!
彼女達は舞台上のキアヌをプレゼントや色紙など手にしたままずっと熱くみつめていたのでしょうか?
それまで魂の抜けた人形だったようなキアヌが、その時初めて生き生きした表情を見せてくれたんですよ!
ニコニコしながら何人かにサインしたり握手に応じたり。ああ、やっぱりスターって、ファンを大事にしてくれるんだな(そしてサインするのが好きなんだな)と感激してしまいました。
思わぬ展開に周囲は一瞬時間が止まったため、キアヌのサインを求めてファンが我先に席を立って押し寄せるといった混乱は全くおこりませんでした。最初に書いたように、全体的に落ち着いた雰囲気の観客だったせいもあるでしょう。
セキュリティーガードがすぐキアヌの側にやってきてガードを固めたため、その後思いついたように後ろ側の座席立ってのんびり駆けつけたようなにわかミーハーは近づけなかったようです。
キアヌがサインをしているので、彼を待ってる間暇になったジェニファーもサインをしていたらしいです。後からクロさんが
「これはとても珍しいことなんですよ」
と言ってました。
私は座席が真ん中側だったのでそのまま座ってたんですが、サインをするキアヌの姿をほぼ真っ正面でとらえられたのでそれなりにラッキーだったのではないかと。壇上にいる時とは打って変わって、人間らしくなったキアヌの笑顔が眩しかったですよ。
最前列にいたファンガールズは全員サインが貰えたのかな? よかったね♪
その後はもうどやどやという感じでキアヌを取り囲んで全員が足早に舞台袖へと消えて行ってしまいました。
雪でも雨でもストでもなく、キアヌはふんわり優しいそよ風のようでした。
マスコミが入っていると挨拶の後でフォトコールがあったり、スターが観客席に移ってファンと一緒に写真を撮ったり(ヴィゴとかジャッキーとか)ともうちょっと時間があるんですけどねー(舞台挨拶自体も絶対もっと長くてサービス旺盛だと思う!)。そういうバタバタ慌ただしい状況にならず、そのまま心静かに上映を迎えられたのも映画のためにはよかったかもしれません。