ブログネタ:電車でヒマな時、何をしている?
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ただ、これ、熱が入ってくるとつい大声なっちゃうんですよね。
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前にも書きましたが、電車に乗ってる時間は暇ではありません。本を読むか歌を覚えるか、さもなければ居眠りではなく積極的に睡眠を取るために有効利用してますよ。寝ると決めてから寝るので、うっかり寝過ごすこともありません(確信持って寝過ごすことはある)。
今はもっぱらイタリア語の歌詞のブラッシュアップに使ってますね。
何しろ文法も意味も分からないままの丸暗記ですから、覚えたはずの歌詞からところどころでぽろぽろ~っと単語が抜け落ちていきます。
それを拾い直して、もう一度完全な形に記憶を上書きする。短い時間に集中的にやる方が効果的なので、電車に乗ってる時間が最適なんですわ。
大体抜け落ちる単語というのは決まっていて、長くて発音も難しくて覚えにくい単語か、或いは子音と短母音一個で構成された超簡単な単語、主として冠詞。英語だと "a"とか "the"にあたるヤツね。
これは英語でもぽろっと抜ける事ありますが、一応英語であれば文法上必要である事が何となく分かりますから自分で考えて復元されることができるんです。
でもイタリア語だと、漠然とこれは冠詞かな? 程度にしか分からないし、文法上どこにどうつけるべきなのかも分からないから一度記憶から抜け落ちたら最後、自分では復元させることができません。譜面を見直して再発見して慌てて覚え直すこともしょっちゅうですよ。
そんな一語ぐらいどうって事ないだろうと思うかもしれませんが、冠詞だろうが何だろうが母音の含まれている単語は確実にそれに当てはまる音符があるということですから、リズムとメロディーに絶対どこかで狂いが生じます。
この間も先頭に来るべき "la"を一つ忘れていたおかげで、その後の一連の歌詞が全部おかしくなっちゃいましたからね。"la"だろうが "le"だろうが、あだやおろそかにはできないのです。
忘れないためには、確実にその単語を発音し、歌詞をひとかたまりに発声して覚えるのがコツ。"la"や "le"は舌を上歯のすぐ後ろ側に必ずつけるようにして、その動作で覚えます。
問題は"r"。
日本人には区別が曖昧な "l" と "r" もイタリア語には厳密な違いがあって、英語よりは聞き分けしやすいことに"r"の音は大体において"rrrrr"と巻いて発音されます。
聞き分けも簡単だし、暗譜の際に"r"が含まれる単語と覚えるのも楽なんですが、ただしこれ、いざ発音しようとすると日本人には"r"が巻けない場合が多いんですよ。生まれ育った土地柄もあるのでしょうが、巻き舌の発音は日本では一般的ではないんです。
しかしこの"r"を巻かないと、日本人の曖昧発音では "l" と "r" の区別がつかない。
それ以前に全くイタリア語っぽく聞こえない。
それじゃオペラにならないってんで、コーラス部隊には "r" を巻くことが至上命令として下されます。
幸い日本にも巻き舌の文化はあって、ちゃんとお手本があるんですよ。それも日本を代表する岩下志麻さんのような美女達が披露してくださいます。映画「極道の妻たち」シリーズはいいですね♪
だから練習する時には自分が岩下志麻なりきったつもりになって、極道相手に啖呵切るような勢いで舌を巻くと上手くいくんです。最初の内は勢いが重要なので、これは本当に練習法としてはベストです。
ただ、これ、熱が入ってくるとつい大声なっちゃうんですよね。
「あんたrrrrルァあ!」とか
「おんどrrrrrレァあ!」とか
「なめたrrrrrルァあいかんぜよ!!」とか。
電車の中でこれ言ってたら危ない人です。特に今は歳末でピリピリしてますから、誰彼構わずにケンカ売ってると誤解されかねません。大変危険です。この御時世、迂闊にケンカを買われると命に関わる恐れがありますから。
暗譜するのも命がけの時代になったものです……(←電車でやらなければいいだけの話じゃん)。