ブログネタ:年末年始に楽しみなテレビ番組は?
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年末年始というと欠かせないのがベルリン・フィルのジルヴェスター・コンサートとウィーン・フィルのニューイヤーコンサート。それとプロムスのラストナイトコンサート。日本では何故かこの時期に放送されることが多いので。
ジルヴェスターとニューイヤーは年末年始ならではのコンサートなので、衛星中継されるんですよね。生放送を聞いているわけですが、オーケストラが一流なので常に最高の演奏を聴かせて貰えます。
31日には他にもN響の「第九」やテレ東のカウントダウンジルベスターコンサートがありましたが、どちらもイマイチだったんですよねー。
N響をベルリンフィルやウィーンフィルと比べても詮無いことではあるのですが、今回の「第九」はなんとゆーかソリストがイマイチで。それぞれ思いっきり自己主張しながら歌うもんだから、音楽聴いてるんだか演説聞いてるんだか終いに分からなくなったりして。音程も微妙に混じり合わないというか。
観客席で聴いていればソリストの息吹が伝わり会場を揺るがす音の響きに感動できるのかもしれないですが、機械を通して変換された信号の再生ではウチの受像器ではそこまで再現できないです。早い話、音程が合っていなければそれは下手と認識されますね。
それはテレ東の番組でも同じ事で、オケがどこなのかは知りませんが「ラプソディー・イン・ブルー」の冒頭のクラリネットがあまりにもへっぽこな音だったので一気に聴く気を失ってしまいました。
とはいえここのクラリネットは難しく、しかもソロだからあまりの大役に奏者が緊張してうわずっちゃったのかもしれないと、そこは大目に見てその後も聴いていたんですが、結局耐えきれずすぐにチャンネルを変えてしまいました。それは演奏が下手というのではなく、指揮者の演出が気に入らなかったんですよね。まるで演歌みたいにくどくて思い入れたっぷりな「ラプソディー・イン・ブルー」。その内水戸のご老公が出てきて印籠でも出すんじゃないかって程タメを効かせてて、こんなのガーシュウィンじゃないわよと我が家では不評もいいとこでした。
「ラプソディー・イン・ブルー」ならばもっと軽く自由に演奏して欲しい。ガーシュウィンって、クラシックでありながらその束縛をするりとくぐり抜ける軽やかさが真骨頂だと思うので。
なんて思ってたら、ベルリン・フィルのジルベスターコンサートでは1曲目がガーシュウィンの「キューバ序曲」で、こちらはもう音の最初から曲にひきずりこまれて狂喜乱舞。ああ、一分の乱れもない和音ってなんて美しいの!
指揮のサイモン・ラトル氏もノリノリで、パーカッションセクションが実に楽しそうに演奏しているのが映し出されるものだから見ているこちらまで気分が浮き浮き昂揚して参ります。ええもう、ガーシュウィンはこうでなきゃ!
今年はアメリカがテーマらしくてその後バリトンのソリスト氏が素晴らしい喉でコープランドの「アメリカの古い歌」を披露してくれたのですが、音程も正確なら声も最高でしかもその表現力たるや顔芸といえる程多彩ですっかり楽しんでしまいました。惜しむらくはその後に出てきたソプラノのソリストさんがイマイチだったことですね。声はともかく、なんだか音程が曖昧で、聴いていてしゃっきりしない気分にさせられてしまいました。
ラストは再びガーシュウィンに戻って「パリのアメリカ人」。私が聴きたいこの曲はまさにこうよ、という演奏で至福の時を過ごすことができました。おかげで先刻「ラプソディー・イン・ブルー」で感じた微妙な居心地の悪さは全部どこかへ消し飛んでしまいましたよ。
その後アンコールが2曲ありましたが、ラトル氏の指揮っていいですね♪ ああいう指揮で演奏できるのって幸せですよね。演奏する側が聴く側と一体になって幸福になれるコンサートって最高だと思います。
1月1日はウィーン・フィル。
今年はワルツではなくポルカがメインでした。後半はハイドンをテーマにハンガリー風味な曲を取りそろえたとのことで、聴いたことのない曲も多かったため自分の好みでどうこう言うことができません。それでも例年通り趣向を凝らした映像も楽しめ、バレエも見ることができて満足満足。今年はジュニアのダンサー達が踊っていたのでちょっとびっくり。でも子どもなのに手足が長い! 長いけれど、大人ほど長すぎないので可愛い♪ そういう手足の長さにぴったりな振り付けで踊ってるんですよね。いろんな事を考えるものですわ~。
おなじみのアンコールは「ラデツキー行進曲」。これがないと新年がきた気がしないです♪ 今回の指揮者のダニエル・バレンボイム氏はなんと客席の拍手まで指揮してましたよ。最初の内はオケが小さい音(ピアノ)で演奏するので手拍子はしないで聴いてくれという指示を体でして、大きな手拍子が欲しい時は客席に対してまで指揮棒を大きく振り回したりして。その場にいたかったと思える程楽しい演出でした。
あと楽しみなのは4日の「プロムス」。
これは最後に必ず「威風堂々」を演奏して客席も一緒に歌うんですよね。その時だけは懐かしの大英帝国な気分に浸れるんでしょうか? でもあのメロディーなら仕方ないですよね♪ 私も一緒に歌って大英帝国な気分に浸りたいと思いますもん♪ 日本だと盆踊りの時に自慢の喉を一節聞かせるとか、そんな感じに近いのかしら?
これだけ素晴らしい一流のオーケストラを続けざまにテレビで聴く機会というのは、年末年始をおいては滅多にないので、ここんとこ毎年楽しみにしているのでした。