ブログネタ:【すんも賞を狙え!!】今まで一番泣いた映画は?
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なにしろ、それぞれの長尺判であるSEEと言われる方の三部作も合わせて6本で100回以上は劇場で見てますからね……(たぶん、家でDVDで見た回数より多い)。
30日にも「ロード」SEEのイッキミがあるってんですわとばかりにチケット買っちゃったし(こちら
)。
わざわざ泣くために行くわけではないのでこれを見てわーわー手放しで泣くって事はないんですが、逆に「今日は泣かないぞ」と決心していてもクライマックスになるとじわ~っと涙が浮かんできてしまいます。
どこで涙がこぼれてくるかはその時に自分の気持ちのあり方によるのですが、最初に見た時に泣いたのはどれもヴィゴ・モーテンセン演じるアラゴルンが胸の裡を語るセリフの時でした。
「旅の仲間」ではレゴラスとギムリに「まだ友情が残っているだろ」と、さらわれたホビット達を探しに行く決意を伝える時。
「二つの塔」では落城に瀕して気力を失ったセオデン王に最後まで民を守って戦い抜こうと訴える時。
そして「王の帰還」ではモルドール(敵)の数において自分達より圧倒的に勝る軍勢を前にひるむ自軍の前で、彼らの士気を鼓舞するため、即位はしていなくとも王としての演説をする場面。
怯えて逃げ出しそうなそぶりの兵士達の眼前で馬を巡らせ、凛とした声でアラゴルンが言うんです。
「人間の勇気がくじけて友を見捨てる日が来るかもしれぬ。
だが今日ではない。
魔狼の時代が訪れ盾が砕かれ人間の時代が終わるかもしれぬ。
しかし今日ではない。
今日は戦う日だ!
かけがえのないすべてのものに懸けて踏みとどまって戦うのだ。
西方のつわものたち!」
これは字幕ですが、もちろん原語の英語で、ヴィゴ・モーテンセンのぴんと張り詰めた発声で聞くと、目に浮かんだ涙を振り払って自分も剣をとってアラゴルンの加勢に駆けつけたくなりますよ。このシーンは映画史に残る名シーンだと思います。
この簡潔にしてパーフェクトな迫力ある演説が常に耳に残っているものですから、先日のオバマさんの大統領就任演説を聞いていても物足りなくてね~。
そりゃまあ、別に今すぐ敵に向かって攻撃をしかけろとたきつけているわけじゃないですから当たり前っちゃ当たり前なんですけど、何かこう、訴える力が足りない。いろんな方面に気を使いすぎて、肝心なテーマがボケているテレビドラマの様な印象ですわ。それぞれにいいことは言ってるんでしょうが、ポイントがどうしても絞りきれませんものね。
まあ、早い話、オバマさんの演説を聞いても泣けない、と。ついでに言えば鼓舞もされないです。
それでも日本の歴代総理よりはマシかなと思ったわけで。
あれですよ、日本人、何でもいいから泣いてスッキリしたいと思うような人が増えていて、それで「泣ける映画」ってのがヒットしてるんだそうですから、日本の総理になりたい人は「泣ける演説」ってのを開発して遊説先で人々の涙を絞ればいいんです。
「なんかよく分かんないんだけどこんだけ泣ける演説する人ならきっと他人の気持ちの分かるいい人に違いないわ」ってんで票が集まるかもしれません。泣いたところで国が良くなるわけじゃないんだけどね。