ブログネタ:中華マン、何が好き?
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結構、北海道からお上りさんで関東に出てくるとカルチャーショックがいっぱいあって。
そのひとつが、
「赤飯に小豆が入っている!」
という怒髪天を衝く程の衝撃。その後に続く言葉は
「まっず~~~~!!!」
北海道のお赤飯には大きな甘納豆がごろごろ入ってます。子どもの頃はご飯部分は食べないで甘くて柔らかい甘納豆から食べたものさ。
それがあなた、期待してあけた折り詰めのお赤飯の中に甘納豆の代わりに固くて黒いつぶが入っていたらショック以外の何物でもありませんわよ。え? なに? これ、小豆? 小豆って砂糖と煮てあんこにするんじゃないの?
小豆と炊いてその煮汁で色が付くから赤飯ですって?
でもこれ、赤くないじゃん。
北海道のお赤飯は食紅で色をつけるので淡いピンク色をしてます。
これに比べたら小豆の赤飯なんかどこも赤飯じゃないわい。
とまあ、これはお祝い事の席の話です。主として結婚式だよね。
結婚式があればお葬式があるのも人生というもの。
北海道のお葬式っていうと、かつて必ずといっていいほど帰りに持たされたのが「中華まんじゅう」。
ここで肉まんを連想してはいけません。まがりなりにもお葬式です、精進精進。
北海道で「中華まんじゅう」といえば、どら焼きの皮みたいなのを半分折して中にみっしりあんこを詰めてちょっぴり三日月型に形を整えて焼き上げたもの。
ワッフルみたいな可愛いものを想像してはいけない。
それは大きいもので長さ二〇センチ以上はあろうかという立派なもので、長くなればなるほど中央部分の高さも増すため中身のあんこ量も半端でなく、箱を持つとずっしりと重く一人で全部食べようものなら胸焼け必至、でも家族で切り分けて食べようとすると形状上絶対等分にはならないのでいさかいが絶えないという、元はお上への献上品かなんかだったんじゃないかというような和菓子なんである。和菓子だよな、たぶん。名前は中華饅頭だけど。
これはお菓子屋さんの店頭で見かけることはあっても、食べるのは決まってお葬式のあとでした。中身のあんこが真っ黒だからお葬式にふさわしいと誰かが思ったのでしょうか? それにしても故人を偲びながら食べる物にしてはあんこが多くて甘すぎるんだけど。
中華饅頭といっても月餅のように木の実でいっぱいの中華あんが入っているわけではなかったです。脂肪分は多少入っていたかもしれないけれど、たぶん普通の純粋に和風なあんこでした。小豆はこういう風に使うのであって、お赤飯に入れるものじゃないわい(←まだ言ってる)。
これは関東からお葬式に来た方がとまどってましたね。お葬式のあとに持たされるのが「中華まんじゅう」ですから。きっと頭の中には例の白いふかふかな生地にお肉のつまった「中華まん」がぽこぽこ浮いてたに違いありません。家に帰って包みを開けて二度ビックリだよ。きっと「中華まんにしては重いと思った!」と叫んだことでしょう。
だからかどうか知りませんが、北海道ではそのいわゆる「中華まん」は「肉まん」とか「豚まん」とか言ってたものですよ。当時「中華饅頭」を「中華まん」と略する言い方はしなかったですが、それでも無駄な誤解を避けるために違う呼称を使う知恵はあったわけで(道内オンリーだけどね)。
で、まあ、こうやって懐かしく思い出しはするものの、もう一度食べたいというシロモノではありませぬ、北海道の中華饅頭。だってあんこが多くて多くて……砂糖のカタマリ食べてるみたいなんだもん。
やっぱり基本は肉まん。ふかしたての包子。これに勝るものはないでしょう。あれは中国では小さくてカスタードが入ったデザート的なマントウも食べましたけど、やっぱり肉。にく肉にく。小豆より肉。皮が炭水化物なんだから中身はタンパク質がいいで~す♪