「ワルキューレ」公式サイト トム記者会見(NEWS)


11日のプレミアの様子は今日の内にもテレビやネットで詳細が伝えられると思うので細かくは書きませんが、とにかくトムがどれだけ大スターなのか如実にわかるものでした。


だってさ、一般席からの写真撮影が完全OKだったんですよ!


この手のジャパンプレミアって、まず間違いなくスターが登場する前から場内に何度も何度も繰り返し「写真撮影、録音はお断りします」とアナウンスが入り、壇上に司会者が登場してからも改めて念を押されるものなのよね。


それが鬱陶しいのと、前回の「地球が静止する日」の時近くに座っていたバカップルがあまりに場違いに騒々しかったのにゲンナリしていたのとで、今回は開映直前の8時ジャストぐらいに劇場入りしたんですよ。


だから開映前の「写真撮影はご遠慮ください」を耳にしなかったのも当然だと思っていたんですが、司会者が登場したら、観客にお願いという名の注意を与えることなく、もうそのまますぐトム・クルーズの紹介に入るじゃないですか!


通訳の戸田奈津子さんを伴ってトム・クルーズが颯爽と登壇すると、あちらこちらとかケータイカメラのシャッター音が心なしか遠慮がちに響いてきたのですが、それでも司会者も誰も注意をしないんですね。


観客側の動揺がさざ波のように伝わって行きました。


え、ひょっとして写真撮影OKなの、というささやき声が方々であがり、それからは遠慮会釈ないシャッター音が随所からひっきりなしに聞こえてきましたよ。


写真を撮れるなんて夢にも思ってなかったワタクシ、デジカメを家に置いてきたことを心の底から後悔しましたよ。

一応ケータイは構えたんですが、何しろ遠いのと席がかなり横手だったのとで満足なものはとれずじまい。カメラと違ってケータイは軽いので、レンズをトムに向けたまま自分の目で彼の姿を見ることができるのはありがたかったですけどね。カメラだとどうしてもファインダー越しか液晶で見ることになってしまって、生の姿を拝めなかったりするもので。


生で眺めてたトム、ほんとにサービス精神旺盛で、ジャッキー・チェン並にたくさん喋ってくれました。

ハリウッドスターって、私が今まで見た人は写真撮影ダメな上に、契約なのか何なのか舞台上でもほんの二言三言しか口にしない場合が多かったんですよね。「舞台挨拶」なんで本当に「挨拶」だけとか。マット・デイモンよりもっとたくさん喋ってくれたんじゃないかしら。トムは司会者のインタビューや通訳が訳し終わるのを待ちきれず、どんどん自分から観客に語りかけてくれるのでした。六本木名物、観客の揺れる手にも気さくに応じて手を振り返してくれてたし、もちろん笑顔も欠かしません。


その笑顔、今まで写真で見たどのトムの笑顔より爽やかで素敵でした♪

写真で見るととってつけたような印象を受けてしまうんですが、実際に彼が笑顔を浮かべているのを見ると、本当に観客のために微笑んでくれているのがわかるのです。


サービス精神とひとことでいいますが、今日の外でのレッドカーペットはトムの登場とともに雨・風・雪の三段攻撃に見舞われたそうで、トムにしても決して楽しい体験ではなかったでしょうに、そんなことはおくびにも出さないでずっとニコニコしてるんですよ。それが仕事とはいえ、トムや他のスター達のセルフコントロールって本当に立派だと思います。


余談ですが早くから座席に着いていた人はスクリーンでレッドカーペットの様子が見られたそうで、ギリギリに着席したためそんなこと全然しらなかった私は本日二度目の大ショックでした。トイレに行かずに劇場に直行してればよかったわ。


残念なことに私の席は本当に横の方だったのでトムの姿を真っ正面からとらえることがほとんどできなかったんですよね。ほとんど、というのはトムが配慮してどの席からも正面が見られるように体の向きを変えてくれてたので一、二度は正面に向き合うことができたので♪ 手も振ってくれましたよ~(ぽわ~ん)。


場所が悪かったせいか、そのせいでライティングも反射光が目に入る位置だったせいか、「地球が~」でキアヌが舞台に現れた時のような際だったオーラみたいなものは感じられなかったんですが、それは今回トムが御家族連れだったせいかもしれません。既婚者だけに、他の女性を惹き付ける磁力のような魅力を彼自身が抑制していたのか見るこちら側が勝手に感じなかったのか、まあとにかく。


そのかわり、彼がどんなに家族思いの良い夫・良い父親であるのかはしっかりアピールしてました。映画でも彼はその部分を観客に見て欲しかったようで、この映画はサスペンススリラーであるといいながら、

「ロマンス」

であることを強調してましたから。

彼が演じたシュタウフェンベルクがとった行動は、彼の子どものためであると。

いつも側にいられなくても、常にシュタウフェンベルクは我が子の事を思って行動していたのだとトム・クルーズが語る時、その言葉はそのまま映画の仕事に忙殺されている彼の思いなのだと感じました。トム自身スーリちゃんへの愛情はどんなに忙しく、また離れていたとしても、片時も忘れる事がないんでしょうね♪


スター、セレブとしての自分を見せるより、家族思いのパパである普通の人としての自分を見せることを今回トムは選んだのだと思います。


でも、トム本人がそう語るまでもなく、「ワルキューレ」本編から彼の家族へ寄せる愛情の深さは充分伝わってきました。もしその部分が深く描かれていなければ、この映画は大変冷たい事務的なドキュメンタリータッチの作品で終わっていたでしょう。


でもそうはならなかった。


最後の最後に、「あっ、よかった」とほっとできる箇所がひとつだけ残されていたのは、シュタウフェンベルクの愛情の深さが観客に伝わっていたからに他ありません。


アカデミーに無視されようが、宗教の事で揶揄や批判の対象になろうが構わない。私はトムは立派な俳優だと思うし、それ以上に偉大なスターだと思います。


だから今度トムが来日したら、迷わず一眼レフを買って持って行って撮影しまくります!