不景気を実感すること、教えて! ブログネタ:不景気を実感すること、教えて! 参加中
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テレビを見ればニュースや特集で不景気だ、職がないと騒いでいるし、外に出れば公園や街角にホームレスの姿が増えている。初めて自分の住んでる地域で女性のホームレスを見かけた時はさすがにショックでしたよ。

現実に自分の収入も減っていれば、いやでも不景気だというのは実感できますよ。買い物ひとつにだって気を使うようになって、いつのまにか外食が少なくなり、ピザも宅配を頼むんじゃなくてスーパーのチルド製品で間に合わせるようになりましたからね。

でもそれだけなら、自分にとっては「節約」で何とかのりきれる程度のことだし、これからは暖かい季節になるのでホームレスの方々にとっても凍死の心配はないわけだし(北海道出身者なので、冬に外で寝ると寒さで死ぬと思っている。マジ)、テレビだってニュースを見なければ相変わらず購買欲を煽る番組やCMばかりをやっているので、そんなに差し迫った感じではないんですよね。

なんかまだ、「そのうち景気は好転するさ」といった程度の甘さで漠然と未来を予想してるというか。

明日の食べ物に困るといった切迫感は……こんなブログ書いてられるぐらいだから、少なくとも私には今のところないんです。

逆にいえば、ブログ書いてる人ってある程度の余裕があるんだと思います
PCなりケータイなり、ブログを書けるだけの性能を備えたツールをもち、ブログアップに必要なだけのスキルと通信費の負担ができて、尚かつ「書く」だけの時間があるんだもんね。
ブログを読んでいる限り、まだまだ日本人全体として見れば生活にはゆとりがあるのね思えてしまうわけですよ。

私の場合は映画ですが、ブログというのは結局の所その人の消費行動を如実に伝えるものなわけでしょ。レストランで供された食事の写真をアップするのも、愛犬に買い与えたおもちゃや服の写真をアップするのも、要は「自分にはこれだけの消費をする潜在能力がある」と世間一般にしらしめる事につながります。今のニッポン、その人の人となりはその人の買ってるもので判断されるような部分がありますからね。

直接「これを買いました」という記述がなくても、日本の都市で暮らしている以上どこに行った何をしたどんな服を着た何を見た全て消費と直結ですから、ブログに詳細に書けば書くだけその人の消費行動って全部明るみに出る。

だから自分の「行動」を書くブログが多ければ、それはまだ日本人が問題なく「消費」生活を満喫してるってことなんです(大雑把にいってですよ)。


ところが「ウワサ」は違う。
「ウワサ」「ゴシップ」は、人間にとってお金のかからない最大の楽しみです。
それはすぐに「風評」「デマ」となって野火のように広まり、大きな共同体で共通の話題となります。
喋るだけだからお金はかからない。
ブログにも載せやすいし、話題性があるものだから読んでくれる人も多い。


「自分の行動」よりも「他人のウワサ」を書くブログばかりが蔓延した時、日本は本当に不景気に突入したことになるでしょう。



この「他人」が芸能人ならまだマシなんです。

先日の草ナギ君の事件、マスコミがハイエナのように飛びついたのは不景気にもってこいの話題だったからでしょう。草ナギ君って、SMAPの中でも一番叩きやすい位置にいる感じなので、これみよがしにスケープゴートにしようとしていた。


それがあまりにもあからさまだったから、多くの人がマスコミの態度に不信感を抱いて彼の擁護に回りましたよね。それをどこかの事務所が手を回したからだろうと思う人もいるかもしれませんが、私はそうは思わない。まだ日本の一般大衆の中にも自浄作用が働いているんだろうと思いましたよ。


これは草ナギ君本人が警官に暴行を働いたわけでもなければ麻薬をやっていたわけでもなく、単に酔っぱらっていただけというのも大きいのですが。もしあと一つでも汚点が見つかれば、マスコミも大衆も一気にバッシングに走ることは目に見えていましたから。


今、世相が不安だから、ほんとに何かのキッカケ一つで世論が変な方向に突っ走る危険性が高まっているんです。草ナギ君の擁護に回った人は、彼個人を擁護するというより世論がバッシング一方向に走るのを阻止したかったんですよね。


草ナギ君の事件が残念なことに(?)思わぬ不発に終わったため、マスコミというかそれらを包含した漠然とした世情は次なる生贄を待っています。

不景気で不本意な生活を強いられている自分の不幸な生活を一瞬でも忘れるために、最も強力で簡単な手段は他人を悪し様にののしることですから。

しかし多少なりとも教養があれば、自他共に納得させられる理由なくして他人を悪く言う事には躊躇を覚えるものです(覚えない人もたくさんいますけどねー)。

だから、今求められているのはその「理由」なんです。
誰はばかることなく、他人を悪者扱いしてののしっていいだけの立派な「理由」。

そんな「理由」なんて、精々「言い訳」にすぎないんですけどね。あとから「あの時はそう思っちゃったんだよー」と言って、言い逃れするための。


次にスケープゴートになる人は、運悪くその「理由」をマスコミに与えてしまった人でしょう。
その時、ブログでさえも一斉にその誰かを非難する方向に走ったら、その時が日本が余裕を失い、不景気のまっただ中に飛び込んだ日になるのです。


そうならないために、ブログには楽しい事を書きましょう。
その日の食事でも、見た映画でも、自分がやった事を書ける間は、日本はまだまだ平和を保つことができるのです。