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バターと砂糖の芳醇なる組み合わせ……舌の上に広がる妙なる調べ。
サクサクとした歯ごたえの生地が次の瞬間口の中で溶けて、ふわりとした甘さが体全体をも軽くして天にも昇る心地にしてくれるこのお菓子……。


ああああああ、くっそ~! 人のダイエット台無しにしやがって~~~~!!!!!


と、そのくらい美味しかったです、はい。



いや、実は今丁度ダイエットのリバウンド期まっただ中でして。

夢に見るのが脂肪と砂糖ですよ、全く。

先日、つい、シュークリームの4個食いなんてバカな事しちゃいまして。それもミニサイズじゃなくてでかいヤツ。中にはカスタードと生クリームたっぷり。

以来脂肪と砂糖が欲しくて欲しくてたまりませぬ。これも一種の禁断症状?

人間の脳が使うエネルギーは糖に限られているので、砂糖は摂取した瞬間から脳にとっての快として認識されるんですよね。だから人間、甘い物が好き。

それでも糖分だけならまだいいんですが、これが脂肪と結びついてやってくると、ほんとダイエットの大敵ですよ。何が悪いって、洋菓子。バターやら生クリームやら乳脂肪のカタマリが砂糖を取り込んで誘惑してるようなもんですから。

日本って基本的に気候が温暖だから、体に脂肪ってそんなに必要じゃないんですよ。だから和菓子には脂肪分がほとんどない。気候風土に見合ったお菓子というのがちゃんと発達してるんです。

で~も~、乳脂肪と砂糖の組み合わせは壊滅的に美味しい。この場合壊滅するのはダイエットね。

砂糖というのは、意外と習慣性を断ち切ればそんなに摂取したいと思わないもので、それで普段から極力砂糖を使わない料理と食事をこころがけていた私。脂肪はとっても砂糖はとらずにいたんですよ。糖分はアルコールで摂っていますから。

それが先日のシュークリーム暴れ食いのせいで台無し。

断ち切ったはずの砂糖への執着が復活し、それが脂肪への固執へと相まって最悪の状況。
寝ても覚めても生クリームの事ばっかり考えてました。脂肪と砂糖のもっとも純粋なる組み合わせなんでしょうか。

ゼリーやヨーグルトでは、食べても食べても生クリームに対する飢餓感は打ち消せないんですよね。食べるだけ空しいというか、ムダというか、体には余分というか。


そんな時ふと目に着いたのがこの不二家のパイの「紗織」。
元々不二家のホームパイやリーフパイが大好きだった私、「紗織」の誘惑に一も二もなく負けてしまいましたよ。

これがまた、期待を裏切らない美味しさで!
ああ、私が求めていたのはこれなんだ~とばかりにぱかすか一気に一箱食べてしまいました。サクサクした歯応えというかはざわりが、なめるだけの生クリームより高い満足感を生むんですよね(同時に生クリームの誘惑に負けたわけではないという、妙な勝利感も味わえます)。

で、食べるだけ食べたあとで、カロリー表示見て愕然。

8枚食べたら464kcalですって~?


もう晩ご飯食べられないじゃないのっ!!!

は~やいとこ、砂糖の中毒状態から離脱しないと、えらい事になるわ。


断食療法に効果があるのは、この砂糖に対する依存状態が一旦リセットされるからなんでしょうね。普段の食事をとっていても、食習慣という名の一種の依存を形成している場合があるので。


はうう、食べないためには意志ねっ、意志の力が必要なのねっっ、で、それはどうやったら強くなるの~?

自分の意志に自信が持てない場合は、もう買い物に行かないことですね、きっと……。