公式サイトのスタッフページには出てないし、予告その他でもこの作品に出ているアカデミーウィナーやノミニーと一緒に名前が出てくることもありませんが、「消されたヘッドライン」には少なくとももう一人アカデミー・ノミニーがいるのです。
それは衣装(コスチューム・デザイン)担当のジャクリーン・ウェスト(参照ページ )。
この方、今年のアカデミー賞で、「ベンジャミン・バトンの数奇な人生」で衣装デザイン賞にノミネートされたばかりなのですわ。
>衣装デザイン賞
『オーストラリア』
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
“The Duchess”
『ミルク』
『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』
IMDb によると2001年に「クイルズ」でも同賞にノミネートされてますね。
ちなみに私がジャクリーンさんの衣装でお気に入りなのが「リーグ・オブ・レジェンド / 時空を超えた戦い 」。映画の内容はともかく、衣装は本当に目を楽しませてくれました。
この「消されたヘッドライン」も、試写を見ている間衣装が本当に素晴らしいのにずっと感心していたんですよ。それで家に帰って調べたら、案の定、オスカーノミニーだったというわけ。
とにかく、衣装を見るだけでその人物のひととなりが如実に伝わって来るんです。「消されたヘッドライン」は完全に現代が舞台ですから、登場人物は彼らの収入とセンスに応じて求めやすい店で服を購入し、それを長く着ているわけですよ。そのいかにも長年着こんだ服の着慣れた雰囲気が登場人物達から立ち上ってくるようなのです。映画を見ているのに、彼らの体臭さえ感じられるんじゃないかと思える程、衣装が彼らになじんでいるのです。
「ベンジャミン・バトン」のように目を惹くデザインの衣装があるわけでもないのに、「消されたヘッドライン」ではその自然さ故に衣装の素晴らしさがひきたっていました。
映画を見る際にはぜひ衣装にも注目してくださいませ。