Movie Walker より(以下抜粋)
夏休み映画の大本命、人気映画シリーズ第6弾『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(7月15日日米同時公開)は、実にドラマティックな展開になりそうだ。ハリーたちのロマンスが本格的に展開され、“死”という最大の悲劇がハリーを襲う!
この最新作について、全映画シリーズを手がけたプロデューサーのデイビッド・ヘイマンに、撮影裏話や見どころを語ってもらった。
ハリー役のダニエル・ラドクリフも気づけば今年で20歳! シリーズを背負う彼を、プロデューサーはどう評価しているのか? 「同じ俳優が同じ役を演じることは、ファンにとってとても嬉しいことで、見ている人たちと一緒に成長してきたと言えますね。この流れを変えてしまうのは、逆に不自然なことになりますから」
ラドクリフがハリーの実年齢の17歳を超えていることについても肯定的だ。「『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(08)のブラッド・ピットや、『グリース』(78)のジョン・トラボルタなど、優れた役者は実年齢よりも若い役を演じる能力があります。才能ある役者は、自分が過ごしてきた時間をそしゃくし、演技に反映することができるんです」
ラドクリフをはじめ、ロン役のルパート・グリント、ハーマイオニー役のエマ・ワトソンの3人に、アドバイスなどはしているのだろうか? 「1作目のときは、俳優としての経験が無かった彼らに、演技について本当に細かく指示をしました。でも今や彼らは、俳優として成長し、自分たちと役がしっかりと結びついてきています。だから今回は、自分たちの育ってきた経験と、脚本に書かれているストーリーとをうまくつなげ、より繊細に役を考えてほしいとリクエストしました。現在、7作目『ハリー・ポッターと死の秘宝』(前編が2010年11月、後編が2011年5月公開)を撮影していますが、今や彼らは本当に微妙なニュアンスまで表現できるようになっています」
そんな彼らの成長を受けて、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』では悲劇のドラマとラブロマンスが展開される。
「ハリーとダンブルドア、マルフォイとの関係、そして、ハリーとジニー、ロンとハーマイオニーのロマンスなど、いろんな出来事が起きますから、うまくまとめるのに苦労しました。ハリーたちのラブコメのようなやり取りを楽しめるはず」
悲劇の面では、特に衝撃的な“死”が気になるところだ。「今回はじめて死というものに焦点を当てて描いています。そのシーンをビジュアルで見せるべきか、また、どのように見せるべきかと頭を抱えました。原作に沿いながらも、観客もハリーと同じような気持ちで、強烈な形の“死”を体験できるか否かにもっとも力を入れましたよ」
なるほど、大人になってきたハリーたちの恋愛や悲劇のドラマは、見応えがありそうだ。『ハリー・ポッターと謎のプリンス』は7月15日の“水曜”公開なので、今からスタンばって!
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映画なのに、しかも洋画なのに、新人俳優の成長を一定の期間ずっと見守るという日本の朝の連続TV小説のような楽しみを与えてくれたのが「ハリー・ポッター」のシリーズですね。それも一人や二人ではなく、メインキャラ3人に加え脇役のホグワーツの生徒達(&ハリーの従兄弟のダドリー)の成長もこの目で確かめられるわけですから、ほとんど近所のおばさん気分です。
「まあ、ネビルったらちょっと見ない間に随分大きくなって」
とか映画見ながら実際口走ってたもんね。
ハーマイオニーのエマ・ワトソンが清純さを保ったままえらい美女に成長したのも驚きですが、ハリー役のダニエル君が武者修行ともいえるような舞台に出演し大喝采を得たにもかかわらず、スクリーンの中ではハリーの印象を全く変えないまま成長しているというのも素晴らしいことだと思います。ロンも変わらずロンのままだし。この3人は立派ですね。
公開まであと2週間、指折り数えて待ちそうです。