子どもの頃、私はほとんど全ての野菜が嫌いだった。
小学校の家庭科の調理実習で「野菜炒め」を作った時、本当に野菜を炒めただけでハムもソーセージも含めて肉のカケラも入っていないシロモノを前に、「一体誰がこんなもん喜んで食うんじゃ?」と深甚なる疑問にとらわれたものである。せめて炒り卵ぐらい入れてよ。
一応その頃までにはどんな野菜でも肉類や卵と一緒ならばなんとか口に入れて食べられるようになっていて、少しは好き嫌いが是正されたと思っていたのに目の前に厳然としてある野菜オンリーの「野菜炒め」に全く食指が動かない(どころか椅子の上でおしりが後じさりしていたわ)自分に気づき、好き嫌いが直るというのは嫌いな物を好きになるわけではなく、単に嫌いなものを何とか我慢できるようになることを指すのだと深い心裏に目覚めたものである。
この時、野菜と一緒に食べて美味しいのは主に豚肉であった。
マトンやラムもそうなのだが、豚肉もその脂分がじわっとしみ出てそれが野菜にとっても絶妙な味付けとなる。ことにロースは肉も柔らかいし脂肪分も甘いしで煮ても焼いても野菜を美味しくする。
すなわち私の母は私に野菜を食わせるためにほとんどの野菜を豚肉と炒めるとか炊き合わせるとかして豚肉の味をつけてくれていたわけである。仕上げに卵でとじれば他人丼。見た目野菜の存在が隠されている上に豚肉の味付けの上に卵までかかっているのだから恐い物なし。
こうやって私はひょっとしたら好き嫌いが直ったのかもしれないという誤解をしながら大きくなっていたのである。
調理実習のその日までは。
その日私を悩ませていたもの。
それはセロリ。
幼少時の私は味にクセのあるものと匂いのキツイ野菜が軒並みダメだったのである。
セロリなんて鬼門よ鬼門。
テレビの洋画でアレ(セロリ)を生でバリバリ食ってる外人の姿を見て縮み上がったわよ、実際。明治時代の人が牛肉食べてる西洋人を見て震え上がった気持ちと同じかもしれないと思ったりして(←たぶん違う)。
目の前にあるモノは一応油で炒められているとはいえ、味も匂いもセロリそのまま、ひょっとしたら他の苦手な野菜のニンジンとかピーマンとかキャベツとかタマネギとかシイタケ(厳密には野菜じゃないけど)の味までくっついてるかもしれないじゃないの!!!
誰だよ、調子こいて野菜炒めにセロリ入れようなんて小賢しい事手を挙げて発言したヤツ! てめえが全部食いやがれ!!! 多数決なんて嫌いだ!
ま、しかし、調理実習で給食ではないので、そこはそれ、友達に泣きついてセロリを含めた苦手な野菜、なんとか全部ひきとってもらいましたけどね。この時、この時豚肉さえあればとどれほど強く願ったことか!
その後20年間セロリは鬼門のままでしたわ。
ところが大人になって中国で生活するようになると、野菜炒めが野菜だけでも美味な料理として存在しうることを知る機会に頻繁に恵まれたんですな。そうなれば必然的に考えも変わるわけで。
要は高温の油でサッと炒めて野菜本来の持ち味を生かして仕上げるだけなんですが、これが美味しいの!
セロリなんか特に絶品!!!
大人になったせいもあるのでしょうが、あの大嫌いだった味も匂いも、炒めあがった直後のセロリのざくざくした食感に我を忘れて食いつく内に全然気にならなくなっちゃいましたよ。
セロリはスープに入れてもグリーンが映えて美しく、かつ美味しいですが、でもやっぱりサッと炒めた時のあのシャキシャキざくざくした歯ごたえがたまりません。
でも、自分だと中国のお店で出される一品のようには美味しくできないんですよね。料理の腕前の前に、まず家庭ではコンロの火力からして段違いだし。日本に帰ってからあの味をもう一度と思っても、新鮮なセロリの色と食感を生かしたまま食卓にのせることがどうしてもできない。
で、思いました。
郷に入っては郷に従えと。
日本に帰ってきたんだから、昔の日本を思い出せと。
野菜の味わいで悩んでいる時は、豚肉の味をつけちゃうのが手っ取り早いのよと。
というわけで、豚ロースをよ~く炒めて脂を出したところに斜め切りにしたセロリの山を投入し、塩こしょうしてざかざかっと炒め、仕上げにお醤油たらして簡単豚肉とセロリ丼のできあがり。うまいんだな、これが♪ 豚ロースのあと、セロリの前に薄切りのズッキーニを入れて炒め合わせても美味しい♪
ただちょっと、これだけだとどうしても色味が単調になるので仕上げに何を乗せたら美しい丼物としての完成度が増すのか現在頭をひねっているところ。
濃いグリーンなら定番パセリ、意表で大葉の千切りあたり?
赤い差し色なら定番紅ショウガの意表寺ディッシュかしら?
↑
この画像にはセロリやズッキーニは含まれませんが、野菜類だけ自分で炒めたのをこの美味いもの市オリジナル豚丼セットと合わせても絶対美味しいと思うのよね。だって絶品の豚ロースだもん。
夏は夏野菜で食べる豚丼、セロリを豚ロースと一緒に野性的にバリバリ食いちぎるのは暑気払いにもってこいです!
便利で簡単!美味いもの市オリジナル【豚丼】お試しモニター大募集♪ ←参加中
小学校の家庭科の調理実習で「野菜炒め」を作った時、本当に野菜を炒めただけでハムもソーセージも含めて肉のカケラも入っていないシロモノを前に、「一体誰がこんなもん喜んで食うんじゃ?」と深甚なる疑問にとらわれたものである。せめて炒り卵ぐらい入れてよ。
一応その頃までにはどんな野菜でも肉類や卵と一緒ならばなんとか口に入れて食べられるようになっていて、少しは好き嫌いが是正されたと思っていたのに目の前に厳然としてある野菜オンリーの「野菜炒め」に全く食指が動かない(どころか椅子の上でおしりが後じさりしていたわ)自分に気づき、好き嫌いが直るというのは嫌いな物を好きになるわけではなく、単に嫌いなものを何とか我慢できるようになることを指すのだと深い心裏に目覚めたものである。
この時、野菜と一緒に食べて美味しいのは主に豚肉であった。
マトンやラムもそうなのだが、豚肉もその脂分がじわっとしみ出てそれが野菜にとっても絶妙な味付けとなる。ことにロースは肉も柔らかいし脂肪分も甘いしで煮ても焼いても野菜を美味しくする。
すなわち私の母は私に野菜を食わせるためにほとんどの野菜を豚肉と炒めるとか炊き合わせるとかして豚肉の味をつけてくれていたわけである。仕上げに卵でとじれば他人丼。見た目野菜の存在が隠されている上に豚肉の味付けの上に卵までかかっているのだから恐い物なし。
こうやって私はひょっとしたら好き嫌いが直ったのかもしれないという誤解をしながら大きくなっていたのである。
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幼少時の私は味にクセのあるものと匂いのキツイ野菜が軒並みダメだったのである。
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目の前にあるモノは一応油で炒められているとはいえ、味も匂いもセロリそのまま、ひょっとしたら他の苦手な野菜のニンジンとかピーマンとかキャベツとかタマネギとかシイタケ(厳密には野菜じゃないけど)の味までくっついてるかもしれないじゃないの!!!
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その後20年間セロリは鬼門のままでしたわ。
ところが大人になって中国で生活するようになると、野菜炒めが野菜だけでも美味な料理として存在しうることを知る機会に頻繁に恵まれたんですな。そうなれば必然的に考えも変わるわけで。
要は高温の油でサッと炒めて野菜本来の持ち味を生かして仕上げるだけなんですが、これが美味しいの!
セロリなんか特に絶品!!!
大人になったせいもあるのでしょうが、あの大嫌いだった味も匂いも、炒めあがった直後のセロリのざくざくした食感に我を忘れて食いつく内に全然気にならなくなっちゃいましたよ。
セロリはスープに入れてもグリーンが映えて美しく、かつ美味しいですが、でもやっぱりサッと炒めた時のあのシャキシャキざくざくした歯ごたえがたまりません。
でも、自分だと中国のお店で出される一品のようには美味しくできないんですよね。料理の腕前の前に、まず家庭ではコンロの火力からして段違いだし。日本に帰ってからあの味をもう一度と思っても、新鮮なセロリの色と食感を生かしたまま食卓にのせることがどうしてもできない。
で、思いました。
郷に入っては郷に従えと。
日本に帰ってきたんだから、昔の日本を思い出せと。
野菜の味わいで悩んでいる時は、豚肉の味をつけちゃうのが手っ取り早いのよと。
というわけで、豚ロースをよ~く炒めて脂を出したところに斜め切りにしたセロリの山を投入し、塩こしょうしてざかざかっと炒め、仕上げにお醤油たらして簡単豚肉とセロリ丼のできあがり。うまいんだな、これが♪ 豚ロースのあと、セロリの前に薄切りのズッキーニを入れて炒め合わせても美味しい♪
ただちょっと、これだけだとどうしても色味が単調になるので仕上げに何を乗せたら美しい丼物としての完成度が増すのか現在頭をひねっているところ。
濃いグリーンなら定番パセリ、意表で大葉の千切りあたり?
赤い差し色なら定番紅ショウガの意表寺ディッシュかしら?
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この画像にはセロリやズッキーニは含まれませんが、野菜類だけ自分で炒めたのをこの美味いもの市オリジナル豚丼セットと合わせても絶対美味しいと思うのよね。だって絶品の豚ロースだもん。
夏は夏野菜で食べる豚丼、セロリを豚ロースと一緒に野性的にバリバリ食いちぎるのは暑気払いにもってこいです!
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