MovieWalker より(以下一部抜粋)

過去の名作を2~3本まとめて格安で上映する名画座だが、ここ数年のシネコンのオープン・ラッシュですっかり影をひそめてしまった感がある。しかし、逆にそんな“名画座”のスタイルを導入し、日本初の“旧作専用のスクリーン”を持つシネコンが登場した。


それは、茨城県守谷市のショッピングセンター内にあるワーナー・マイカル・シネマズ守谷。「マイ・マイ・シアター」という旧作上映専用の常設スク リーンが本日、9月5日よりオープンする。これは、週替わりで上映される洋画・邦画の旧作をワンコイン500円で鑑賞できるというものだ。


「守谷の地域特性を考え、シニアの方に喜んでいただける往年の名作や、主婦層が好むラブストーリー、人間ドラマを選定しています。近隣在住のお客様 が日常的に映画を観られるよう低価格にもこだわっているので、気軽に足を運んでいただけたらと思います」と支配人の久保さん。確かにこの低価格なら映画館 がより身近に感じられるようになるはずだ。


既存の劇場でも、2009年7月より3つあるスクリーンのうち1つを“名画座宣言”と称して邦画旧作上映専門に変更した銀座シネパトスなどがあり、 多様化するニーズに応えることのできる名画座の良さが見直されつつある。音響や座席などの整った設備、充実したフードメニューなどの強みを持つシネコンに “名画座スタイル”が導入されることで、新たなファンを獲得しそうだ。


各地でシネコンが乱立し、生き残りをかけて激戦が繰り広げられている今、差別化をはかるためにこうした“名画座スタイル”を取り入れたシネコンが生 まれたことは興味深いところ。現状ではワーナー・マイカル・シネマズ守谷だけのオリジナル企画だそうだが、ひょっとしたら今回の試みによって、今後のシネ コンの定番になるような流れができるかもしれない。


「マイ・マイ・シアター」はワーナー・マイカル・シネマズ守谷にて9月5日よりスタート。※平日のみの実施だが、スタート週や連休期間中は週末も上映あり