毎日jp
より(以下一部抜粋)
>遺骨収集ボランティア団体ガマフヤー(具志堅隆松代表)は22日、日本兵の遺骨5体が見つかった西原町幸地の壕跡から万年筆5本を回収した。うち 1本には「堀本繁勝」の刻印がある。具志堅代表は「フルネームが分かるのはとても珍しい。遺族につながる手掛かりになる可能性がある」と堀本さんの情報を 集めている。
遺骨は日本軍の掘削壕跡から見つかった。出入り口が2カ所あり、向かって右側の出入り口付近に4体がうつぶせで折り重なるような状態だった。この 内1体の胸の辺りから氏名入りのものを含む3本の万年筆が見つかった。いずれもこの日本兵が胸ポケットに差していたものとみられる。
沖縄戦当時、現場に駐留していた日本軍歩兵第22連隊の名簿に堀本さんの名前はなかった。具志堅代表によると(1)名簿が不完全で堀本さんの名前 が漏れている(2)堀本さんが別の部隊から転戦してきた(3)遺骨の日本兵が何らかの事情で堀本さんの万年筆を持っていた-などの可能性があるという。
具志堅代表は「この遺骨が堀本さんのものかどうかは分からないが、フルネームが判明したことで堀本さんについてはいろいろなことが分かるかもしれ ない。何とか遺族を見つけたい」と期待を込めた。堀本さんの遺族が特定できれば、DNA鑑定でこの遺骨が堀本さんのものかどうかも調査できるという。
また別の遺骨の胸付近からは、戦前に渡口万年筆店嘉手納本店で販売された万年筆が見つかった。「KADENA」「TOGUCHI」の文字と、山の 絵の下に「ト」と書かれた商標が刻まれている。同店は1931年創業でこの商標は戦前に使用していた。顧客はほとんどが県民で名護や那覇にも分店があった という。同店の渡口彦邦社長は「嘉手納で万年筆を買っていることから中部出身の人の可能性がある」と指摘した。