>ロック歌手の矢沢永吉(60)が東京国際映画祭を熱くする。特別招待作品として21日に上映されるドキュメンタリー映画「E・YAZAWA ROCK」(監督増田久雄)の舞台あいさつに急きょ立つことを決めたもので、映画祭のボルテージも一気に上がりそうだ。
22回目を迎える映画祭は今年も六本木と渋谷を中心に17日から25日まで開催。これまでもハリソン・フォード(67)や高倉健(78)ら国内外の大物がサプライズゲストとして花を添えてきたが、そんな歴史に新たな1ページを刻むのが矢沢だ。
永ちゃんは80年製作のドキュメンタリー「RUN&RUN」や初の主演劇映画となった「お受験」(99年)の初日にもスケジュールの都合で姿を見 せず、声のメッセージを届けただけだった。そんな前例から今回もファンからの問い合わせに事務局は「現段階で予定はない」と答えてきた経緯があった。
それだけにまさしく想定外の“舞台ステージ”実現だ。関係者によると足を運んでくれた観客に直接感謝の言葉を伝えたいという本人の強い意向があったという。「お客さんと一緒に見たい」とも話しているそうだ。
11月21日に一般公開される「ROCK」は29年前に「RUN&RUN」をプロデュースした増田氏が今回は自らメガホンを取った話題作で、79 年からの30年間の軌跡をさまざまな角度からフィルムに焼き付けた一編。増田監督は「ライブではなく、永ちゃんの生きざま、人生を見せたいと思った。それ こそ劇映画を撮るつもりでカメラを回した」と強調する。
作品は16日に完成予定で、21日が文字通りのお披露目となる。映画祭側は700人収容のTOHOシネマズ六本木ヒルズ・スクリーン7を用意。舞 台あいさつは事前告知されていなかったが、作品の魅力もあって前売り分は既に完売。事務局によると当日券を少し残してあるそうで、争奪戦が繰り広げられる のは必至となった。永ちゃんの熱いスピーチがファンをシビれさせる。(スポニチ)