引退報道された「ニュームーン」監督、次回作はメキシコ人庭師の話



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 公開された最初の週末に、全世界で2億5800万ドルを稼ぎ挙げたロバート・パティンソン主演の「ニュームーン/トワイライト・サーガ」だが、1作目「トワイライト~初恋~」のキャサリン・ハードウィックに代わって監督を務めたクリス・ワイツが、引き続き「トワイライト」シリーズを製作したサミット・エンターテイメントの作品を監督することを明らかにした。

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 ワイツが監督する次の作品「The Gardener」は、働き者の移民の男が彼の息子を懸命に守ろうとするというストーリーで、ワイツ曰く「ヴァンパイアも狼男も登場しない。出てくるのは ロサンゼルスに住むメキシコ人の庭師だけ」とのこと。撮影は、2010年3月か4月に開始される予定。

 ワイツは、「ムービーメイカー誌とのインタビューで『The Gardener』を最後に映画監督を辞めると発言した」とニューヨーク・ポスト紙で報道されたが、本人はそれを否定している。

 監督引退の話は、「ライラの冒険 黄金の羅針盤」製作時にニューライン・シネマからひどい扱いを受けたという経験に根ざしているようだ。ワイズに依る と、「ライラの冒険 黄金の羅針盤」は、撮影終了後、ニューライン・シネマによって30分間相当の部分が削除され、フィリップ・プルマン著の原作には顕著 だった鋭い切れ味は失われてしまったとか。ワイツは、「あれは、監督としての立場を完全に侵害するものだった。仕事の世界で自分に起きた最悪の事態だった と思う」と当時を回想する。

 「ライラの冒険 黄金の羅針盤」製作ではつらい思いをしたワイツだが、「ニュームーン/トワイライト・サーガ」の製作に参加したことによって生き返った ような気持ちになったという。サミット・エンターテイメントと、「トワイライト」シリーズの原作者のステファニー・メイヤーは、ワイツが自分のスタイル上 の刻印を残しながらも原作に敬意を払った映画化作品にしてくれると信じてくれていたとのこと。

 ワイツは、「『ライラの冒険 黄金の羅針盤』製作の経験と比べると素晴らしい経験だった。今が絶好調の才能ある若手俳優たちと一緒に仕事できたのも、とても良かった」と語っている。