毎日jp より(以下一部抜粋)

>萩尾望都さんのマンガを舞台化した「トーマの心臓」と「訪問者」の制作発表が27日、東京都内で開かれ、山本芳樹さんらイケメン劇団「スタジオライ フ」に所属する出演者や萩尾さんらが登場した。萩尾さんは「(脚本・演出の)倉田淳さんは、私が及ばなかったところまで作品の世界にどっぷりつかってくれ ているので信頼しています。舞台で学ぶことも多く、どんなふうに表現されていくのか楽しみにしています」とエールを送った。

 「トーマの心臓」は、ドイツのギムナジウム(高等中学校)が舞台。自殺した少年トーマからの愛に満ちた遺書を受け取った委員長のユリスモールは、 深く思い悩む。その半月後に現れた転入生のエーリクはトーマに生き写しだった。トーマの姿をエーリクに重ねてしまうユリスモールは、エーリクにつらく当た るのだが、その裏側には思いがけない真実が隠されていた……というストーリー。「訪問者」は、「トーマの心臓」の主要人物の1人、オスカーがギムナジウム に来るまでの悲劇に満ちた旅を描いている。


 「スタジオライフ」は、85年に結成された男優のみで構成されている劇団で、女性役も男性が演じる“男版宝塚”として、20~30代の女性を中心 に熱狂的な支持を受けている。ファンは「ライファー」と呼ばれ、「トーマの心臓」のほか「白夜行」、「アドルフに告ぐ」などベストセラー小説や人気マンガ を次々と舞台化。同劇団はこれまでに「トーマの心臓」を6回、「訪問者」を2回上演している。


 萩尾さんは「(寄宿舎を舞台にした映画)『悲しみの天使』(64年、仏映画)を見た後、妄想モードに入って、ストーリーを個条書きにしたのがきっ かけ」と、「トーマの心臓」誕生の秘話を語った。ユリスモールを演じる山本さんは「この役を演じさせていただいていることはすごく幸せ。精いっぱい務めさ せていただきたい」と意気込みを語った。


 公演は、劇団25周年を記念し、「トーマの心臓」「訪問者」の2作品を上演。10年2月27日~3月22日に東京・新宿の紀伊国屋ホールで行わ れ、「トーマの心臓」は、3月27、28日に名古屋市の名鉄ホール、4月13日には仙台市の仙台市民会館でも上演される。チケットは東京公演が5800円 で、名古屋、仙台公演は6000円。


 また、萩尾さんのマンガ家デビュー40周年を記念した初の原画展が12月12~23日に東京・池袋の西武池袋本店で開かれる。入場料は一般700円、大学・高校生500円で、中学生以下は無料。