「タイタニック 」以来12年ぶりとなる新作「アバター 」を手がけたジェームズ・キャメロン 監督が、これまで多くを語らなかったキャスティングについて重い口を開いた。
同作は、キャメロン監督が構想15年、製作に4年を費やし、最新の3D映像を駆使したSF超大作。地球からはるか彼方の神秘の星パンドラを舞台に、自身の意識を投影した分身を操る元兵士の青年が星の先住民と出会い、運命を決する選択を強いられている姿を描く。
正月映画の大本命と目されている同作の主人公・ジェイクに抜擢されたのは、サム・ワーシントン 。 キャメロン監督は、「彼はまったくの無名だった。スタジオは知名度のある俳優を希望したんだが、僕は『彼は映画に最初から最後まで出るんだから、見るうち に観客は彼を知るようになる。だからその俳優が有名かどうかは問題ではない』と思った。大事なのは、だれが最適な俳優なのかということだ」と起用理由を説 明した。
ワーシントンに興味をもったのは、オーディションテープを目にしたことがきっかけだといい「彼にはどこかまだ洗練されていない部分があったが、すごいパワーと集中力を感じた。性格もとてもいいヤツで、僕らはすぐに気が合ったよ」と振り返る。先に出演が決まっていたゾーイ・サルダナ と、ふたりで一緒のシーンを演じさせてみたそうで「彼らの相性がとても良かったんだ。そこからは、僕がスタジオを頑張って説得するだけだった」。
また、「エイリアン2 」以来23年ぶりの再タッグを組んだシガニー・ウィーバー に ついて、「過去に一緒にビッグなSF映画を作っているから、またかと思われるかな……とは考えたよ。それでほかの女優も多数、候補に挙げたんだ」と話す。 それでも、「最後には『いいじゃないか。僕らは気が合うんだし、彼女がこの役に合っている』と決めたのさ。本能に正直であることにしたんだ」と自らの直感 を信じて決断するまでの経緯を明かした。とはいえ、「リプリーがまた出てくることは意識的に避けようとしたけれどもね」と笑ってみせた。
「アバター 」は20世紀フォックス配給で、
12月22日に3D特別前夜祭を行い
23日から全国で公開。