eiga.com 映画ニュースより(以下一部抜粋)



> ジム・キャリー ユアン・マクレガー 主演の「フィリップ、きみを愛してる! 」(グレン・フィカーラ ジョン・レクア 監督)について、主人公スティーブン・ラッセルに扮したキャリーが語った。


 IQ169の天才詐欺師スティーブンが、一目惚れした心優しい青年フィリップ(マクレガー)に「愛してる!」と伝えるためだけに4度の脱獄を繰り返すという実話の映画化。キャリーは脚本を読んで即座に「やりたい」と思ったという。


 「ごくごく稀に、何もする必要がないと感じる脚本がある。すでにできている作品に思えるんだ。今回の作品がまさにそれだった。これまでそう感じたのは、『トゥルーマン・ショー 』『エターナル・サンシャイン 』、そしてこの作品の3本だけだ。スタッフに電話して、『製作にお金を払ってでもいいから、この作品にどうしても出たい。これは例の1本だ』と伝える。“例の1本”と言えば、スタッフは何のことか分かっているんだ」


 そうして惚れ込んだ役が、詐欺師スティーブン。愛するフィリップのためにと、クレジットカード詐欺から保険金詐欺、果ては弁護士になりすまして企業から巨額 を横領と、詐欺のオンパレード。さまざまな役になりきる俳優が、何にでも変装してしまう詐欺師を演じることは、どういう気分なのだろうか?


 「次 々と違う顔になって、ぐるぐる回して……基本的に尻尾を追いかける犬のようだったよ。でもその分、とても彩り豊かな映画になった。愚かなこと、おかしなこ と、バカバカしいこと、すべてが詰まってる。今回の役は最初はちょっと華やかで、だんだん罪を重ねていくわけだけど、そこには愛に溢れている。だから僕は この作品が大好きなんだ。脚本を読んだとき、あ然としたよ。1ページ目では気に入らないヤツだと思った。3ページ目になったら、なかなか賢いヤツだと印象 が変わった。4ページ目にはむかついてきて、5ページ目にはすごいアイデアじゃないかと感心してた。もう目が離せなくなったんだ」


 さらに今回のキャリーは、ウソで塗り固められた詐欺師の悲哀をも体現。コメディだけでなく、シリアスドラマにも出演してきたキャリーの集大成ともいえる役どころだが、これまで演じてきたどの役が、キャリー自身に近いのだろうか?


 「ど の役にも大なり小なり、リアルな僕が出ていると思う。僕自身が演じていることに変わりはないからね。大袈裟な役も静かな役も、みんな僕の一部。そういう異 なる面を使ってさまざまな映画をやってこられたことは、とてもラッキーだったと思っている。できるだけそれをもっともらしくみせようと心がけてきたつもり だよ」


 「フィリップ、きみを愛してる! 」はアスミック・エース配給で3月13日より全国公開。