> ギリシャ神話の英雄ペルセウスの冒険を描く3Dアクション大作「タイタンの戦い 」の公開を前に、ルイ・レテリエ監督にインタビュー。 同作に込めた思いを語ってくれた。
特撮の神様レイ・ハリーハウゼンが製作した名作「タイタンの戦い 」(81)のリメイクだが、ストーリーは一新。神と 人間が共存していたギリシャ神話の時代を舞台に、ひとりの人間の王が身勝手な神々に対して反乱を起こす。怒った神々の王ゼウスは人類を滅亡させようとする が、ゼウスを父に、人間を母に持つ英雄ペルセウスが立ちはだかる。ペルセウスを演じるのは「アバター 」のサム・ワーシントン 、ゼウス役がリーアム・ニーソン 、ハデス役がレイフ・ファインズ という豪華共演も話題の超大作だ。
オ リジナル作の魅力のひとつは、メデューサ、クラーケンなどのクリーチャーの数々。当時8歳だったレテリエ監督も大いに衝撃を受け、だからこそ今回のオ ファーを引き受けたという。
「今回はオリジナル作にはいないものも登場するし、僕がオリジナルで一番好きだったメデューサもすごく速く動くし、セクシーに した。オリジナルを見ている観客も驚くんじゃないかな」
そして同作は、日本製アニメの影響を受けている。原作映画の神々は白い長衣姿だ が、今回の神々は中世の騎士のような甲ちゅうをまとっている。
「あれは、日本のアニメ 『聖闘士星矢』の影響さ。僕はあのアニメの熱狂的なファンなんだ。僕が育ったフランスでも人気だったんだよ。あの作品もギリシャ神話がモチーフで、女神ア テナに仕える主人公たちがみんな騎士のような甲ちゅう(※聖衣=クロス)を装着している。それがすごく格好いいんだ。だから、あのアニメにオマージュを捧 げたんだよ。それに物語のうえでも意味がある。神々と人間の間の戦いなんだから、神だって戦いの時には甲冑を身につけるのが当然だと思う」
そ して本作はいま話題の3D。この技術はレテリエ監督にとっても魅力的だった。
「まだ開発されたばかりの新しい技術を使えたことをすごく誇 りに思っているよ。この映画の製作がスタートした2年前には、3Dはまだ実用段階じゃなかった。『アバター 』は進行中だったけど、あの作品のために開発された3Dカメ ラはみんなジェームズ・キャメロン 監督が使っていたしね (笑)。でもこの映画の製作途中に、2Dから3Dにコンバートする技術が開発されて、変換することを前提に2Dで撮影することができた。技術的に可能だと いっても2000ショットもあったから、作業は簡単じゃなかったけど、その効果はぜひ大スクリーンで確認してほしいな」
「タイタンの戦い 」はワーナー・ブラザース配給で4月23日から全国公 開。
後光のさしてるおとーさま……じゃなくて聖衣を纏った(?)ゼウス
リーアム・ニーソンは浮気を疑われる夫役よりも、息子に厳しい(でも娘には甘い)父親役の方が似合いますわ~。