リュック・ベッソン監督最新作『アーサーと魔王マルタザールの逆襲』で前作に続いて主人公の宿敵・魔王マルタザールの声を務めたGACKTが、魔王にちなみ、悪い男の魅力について持論を展開した。
「僕は悪人じゃないし、こう見えて意外といい人だよ」と前置きした上で語り始めたGACKTは、魔王マルタザールのようなヴィラン(=悪役)の魅力について、「若いころはワルがカッコよく見える。ヤンキーとかね。あこがれて実際にやってみると、イケてない(笑)。自力で乱せないから、あこがれるんだと思う」とヤンキーを例に自説を展開。何より、マルタザールは魔王と名乗っているだけにワル中のワルだ。しかしGACKTは、「今回の彼は完全な悪ではなく、チャーミングな部分がある。映画を観た子どもたちがマルタザールの変化について両親に質問すると思うよ」と魔王キャラに若干の変化があったことを説明。詳細は観てからのお楽しみだが、彼の人間性ならぬ、魔王性に厚みが生まれていることは確かだ。
一方で、ワルは子どもたちだけでなく、女性に対するモテ要素でもある。時折優しい一面を見せる悪い男となかなか別れられない残念な女性も少なくない。このワルのギャップ論にGACKTは爆笑しながら、「さっきも言ったけど、僕は悪人じゃない。ただ、こびない性格で、はっきりとモノを言うだけ。これでも古い人間だから、年配の方たちに対しての礼儀作法や態度に気を配るけれど、建前でもへりくだることはないから実物とイメージとでギャップが生まれているかもしれない」とワル男の見解を完全否定した。その上で、女子の視線を気にすることなど、もってのほかだと語気を強めた。「カッコ悪過ぎる(笑)。女子の目線を意識するなんて、そんなのダサくて、絶対にしない。女子がどう思うかではなく、どう思わせるかが大事。僕はこういう生き方をしている。それに対してこう思えよ! でいい」とGACKTでなくては言えないような、カッコよ過ぎる持論を教えてくれた。
「僕のキャラクターをストレートに出しちゃうと、マルタザールってキツくなり過ぎちゃう。だから、チャーミングな部分がないと悪が本当に悪になっちゃうんだ(笑)」と最後の最後はワルの要素があることをチラリとのぞかせる発言で締めていた。ベッソン監督がサムライと評したGACKTの魔王マルタザール。細かいサジ加減でワルを演じ分けたGACKTの熱演に注目してほしい。
映画『アーサーと魔王マルタザールの逆襲』は4月29日(祝・木)より新宿ピカデリーほかにて全国公開