7月8日(木)からフジテレビ“ノイタミナ”ほかで放送されるアニメ「屍鬼(しき)」に声優として出演するGACKTが、アフレコ収録現場で作品への思いや意気込みを語った。
同作は“ノイタミナ”では久しぶりに2クールで放送されるアニメで、小野不由美による同名ミステリーホラー小説、また漫画雑誌「ジャンプスクエア」(集英社)で連載中の藤崎竜による同名漫画を原作とする。物語は人口約1300人の小さな集落・外場村で次々と起こる怪死事件の謎と、村を出て都会に出ることを渇望する高校生の結城夏野(声・内山昂輝)ら村人たちの運命を描く。GACKTは村に洋館を移築して家族と移り住んできたミステリアスな男・桐敷正志郎を演じる。
テレビアニメシリーズへのレギュラー声優としての出演は本作が初となるGACKT。本作で演じる役について「オンエア上、まだ言えない謎がたくさんあるけど、ミステリアスで心の中に闇や葛藤(かっとう)があり、アンバランスなところが面白い人物だと思う」と語る。同役はヴァンパイアのようにも見える描写があるが、「以前から作品やコンサートでヴァンパイアをモチーフにしてきた。ヴァンパイアを通して人間の生々しい部分をわかりやすく伝えられるんだ。僕自身、光に弱く、光を避ける生活をしていることもあって『ヴァンパイアっぽい』と言われるし、そう言われても否定しないね」と語り、まさに“ハマリ役”になりそうだ。
アフレコについては、「思ったよりもスムーズに進行しました。監督と事前に話し合って、どういうふうに作品を持っていきたいのか分かったから、これからより面白いアプローチができるんじゃないかな」と手応えをつかんでいる様子。
声優という仕事については、「以前から魅力を感じていた。しかし、多くの先輩方がいる中、中途半端な形では参加できないとも思っていた」と並々ならぬ思いの入れよう。今作への参加は、「歌手として音楽活動を始めて14年がたち、いろいろな作品に参加する中で自分なりに勉強を重ね、今なら声優の先輩方にも認めてもらえる入り方ができるんじゃないか、いい形でスタートできるのではという想いがある。自分が過去にアニメを見て声の魅力や魔力に引かれたように、僕のことを知らずに本作を見た方が『この声は誰がやっているんだろう』と興味を持ってくれたらうれしい」と意気込む。
アニメ「機動戦士ガンダム」シリーズで“赤い彗星のシャア”を演じた池田秀一からも激励があったそうで、「『自分が思うスタイルを貫いてもいいのでは』と言ってもらって非常にうれしかったんだ。その気持ちにも応えたいし、ファンのみんなにも声の魅力というものを伝えていきたい。アニメは世界に向けて日本を代表できる文化だと思うから、これからもさまざまな作品で魅力を伝える側になれたらと思う」と今後の活動にも意欲的。最後に、本作の見どころを、「ミステリアスな作品。面白いテーマや発想があふれているのでぜひお見逃しないように」と語った。