>フランス南部カンヌで開催されていた第63回カンヌ国際映画祭は23日、最高賞「パルムドール」にタイ出身のアピチャッポン・ウィー ラセタクン監督の「ブンミおじさん」を選び、閉幕した。同映画祭でタイ作品が最高賞を受賞するのは初めて。日本から出品した北野武監督の「アウトレイジ」 は受賞を逃した。

 「アウトレイジ」は関係者の間では前評判が高かったものの、仏紙は「なぜコンペティションに選ばれたのか理解できない」(フィガロ)、「監督の作品では 最低」「過剰な暴力描写はグロテスク」(ルモンド)などそろって酷評していた。

 他の主な受賞結果は次の通り。

 審査員特別大賞(グランプリ)=「男たちと神々」(グザビエ・ボーボワ監督)▽監督賞=マチュー・アマルリック(「オン・ツアー」)▽男優賞=ハビエ ル・バルデム(「ビューティフル」)、エリオ・ジェルマーノ(「アワ・ライフ」)▽女優賞=ジュリエット・ビノシュ(「サーティファイド・コピー」)▽脚 本賞=「ポエトリー」(イ・チャンドン監督)▽審査員賞=「スクリーミング・マン」(マハマト・サレ・ハルーン監督)