シネマトゥデイ より(以下一部抜粋)

>27日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで開催された、映画『告白』公開記念「中島哲也映画祭」で、女優の中谷美紀と 中島哲也監督という因縁の二人が再会、ここぞとばかりの中谷の“口撃”に会場は大いに沸いた。

 中谷と中島監督の因縁といえば、2006年の映画『嫌われ松子の一生』撮影中に、中島監督から連日のように「女優を辞めろ!」「殺してやる!」と 罵倒(ばとう)され続け、精神的に参った中谷が(少しだけ)職場放棄した……いう壮絶エピソードで知られている。中谷にとって今回は中島監督を“口撃”で きる絶好の機会とあって、「今日は中島哲也映画祭ということでまずは、おめでとうございます。このにっくき……」と切り出すと、思わずあわてる中島監督。 すると中谷はすかさず笑顔で「大好きな監督をお祝いする場所に呼んでいただていて、本当にうれしいです」と先制ジャブ。縮こまっていた監督は撮影時を振り 返り、「今までにやったことないことを全部やろうとしたので、どんな映画になるのか分からず相当神経質になっていたんです。ずいぶん迷惑をかけてしまいま した。途中、いなくなりましたけど、最終的には最後まで撮影場所にいていただいて。そのおかげでこの映画が完成しました。今なら少しは相手の気持ちが理解 できるようになったかも」としおらしく話す監督。しかし、中谷に「本当ですか!?」と問われると、しれっと「うそですけどね」笑いを誘っていた。


 すると中谷の中島監督“口撃”はさらにヒートアップ。「撮影当時は監督が大っ嫌いでした。でも今では豊かな日々だったと思います。思い出深い…… 何かの折に思い出す作品ですし、一生わたしの原点になる作品だと思います。今では芝居のときに、感情がうまくコントロールできずに涙が出ないときは、中島 監督の顔を思い出すようにすると自然と泣けてくるんです(笑)。女優人生においてかけがえのない作品だったなと思います」と話し、会場を笑わせていた。そ してそんな中島監督の最新作『告白』を鑑賞した中谷は「監督がスタッフを怒鳴ったりする姿を間近に体験して、何て人の心が分からない人だと思っていました が、この作品を観れば人の心の奥深くを見つめていることが分かります。不整脈を起こしそうなくらいドキドキして、すばらしい作品でした」と新作について絶 賛し、厳しい日々を共に過ごした戦友のような中島監督と一時休戦(?)を果たした。