人気グループ、SMAPのメンバー5人全員が、約6年ぶりにテレビドラマで共演することが9日、分かった。7月1日放送のテレビ朝日系スペシャルドラマ 「毒トマト殺人事件」(後7・57)。バラエティー番組の収録中、5人が気づかぬうちドラマの撮影もしていたという、テレビ業界で初めての“ドッキリドラ マ”。超異色の試みにメンバー一同ビックリだ。

 1月10日に放送された同局系年始バラエティー特番「SMAPがんばりますっ!! CHAN TO SHI NAI TO NE! スペシャル」。この 収録と同時に、ドラマ撮影が極秘に進行していた…。

 同番組は、中居正広(37)=無人島で鬼ごっこ、木村拓哉(37)=食事をトマトだけで3日間、稲垣吾郎(36)=カラオケで100点出るまで歌い続け る、草なぎ剛(35)=東京・目黒区の坂すべてを全力疾走、香取慎吾(33)=縄文時代の生活を24時間-とそれぞれが体を張った企画にトライした。

 この陰で、俳優の平泉成(66)が刑事役としてSMAPには気づかれないように各現場に潜入しドラマ撮影を行っていた。草なぎが「刑事役の人が近くにい るのなんて、まったく気づかなかった」と驚くほど。

 「毒トマト殺人事件」は、架空のバラエティー番組「SMAP世界の野菜を喰らう」の司会者、大下容子アナウンサー(40)が自宅で殺害されたという設 定。平泉演じる刑事は、同番組で同じトマトを食べたSMAP5人のうち誰か1人の犯行とにらみ、追跡を始める…。コメディー要素がふんだんに織り込まれた ミステリーだ。

 メンバーはドラマ撮影自体を知らないため、俳優としての演技はなく、新たに撮影した部分もない。本人役として出演する形で、特番で木村がトマトを食べて いたり、草なぎが懸命に走っていたりするシーンがドラマ向けにうまく“転用”されている。演技がないため、特番収録時のそれぞれの自然な様子ものぞくこと ができそう。

 ドラマ本編を見た木村は「僕らの性質や性格をよく理解して、それをも手玉に取っているね。すべて用意周到に配された設定。素の表情をこれだけのストー リーにするとは…」と感心しきり。主演者が芝居をしていない、いまだかつて見たこともない新しいドラマの誕生だ。