2010FIFAワールドカップの開催にあわせて、英エンパイア誌が「史上最高のワールドシネマ100本(100 Best Films of World Cinema)」を発表した。ここでいうワールドシネマとは、英語以外の言語=外国語映画のことだ。
第1位に選ばれ たのは、黒澤明 監督の「七人の侍 」(54)。黒澤監督のあまたある傑作のなかでも、とりわけ 世界の映画人に大きな影響を与えた作品として知られる。エンパイア誌は、「アクションと人物造形、東洋と西洋、ブロックバスターとアートハウスといった要 素が完璧に融合した、あらゆる言語を超越する傑作」と評価。黒澤作品はほかにも第22位に「羅生門 」、44位に「生きる 」、98位に「乱 」がランクインを果たした。
その他、日本映画は第 10位の「千と千尋の神隠し 」、16位「東京物語 」、31位「ゴジラ」、41位「となりのトトロ 」、51位「AKIRA 」、69位「リング」、82位「バトル・ロワイアル 」、92位「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 」と、100本中 12本を占める大健闘を見せた。
トップ30は以下の通り(カッコ内は言語・製作国等/年度/監督)。
1.
「七人の侍
」(日本/54/黒澤明
)
2.「アメリ
」(フランス/01/ジャン=ピエール・ジュネ
)
3.「戦艦ポチョムキン
」(ロシア/25/セルゲイ・エイゼンシュタイン)
4.「自転車泥棒
」(イタリア/48/ビットリオ・デ・シーカ
)
5.「パンズ・ラビリンス
」(スペイン・メキシコ/06/ギレルモ・デル・トロ
)
6.「アルジェの戦い
」(フランス・イタリア/66/ジッロ・ポンテコルボ
)
7.「シティ・オブ・ゴッド
」(ブラジル/02/フェルナンド・メイレレス
)
8.「第七の封印
」(スウェーデン/56/イングマール・ベルイマン
)
9.「恐怖の報酬
」(フランス/53/アンリ=ジョルジュ・クルーゾー
)
10.「千と千尋の神隠し
」(日本/01/宮崎駿
)
11.「甘い生活
」(イタリア/60/フェデリコ・フェリーニ
)
12.「メトロポリス
」(ドイツ/27/フリッツ・ラング
)
13.「ゲームの規則
」(フランス/39/ジャン・ルノワール
)
14.「トリコロール」3部作(ポーランド/93~94/クシシュト
フ・キエシロフスキー
)
15.「僕のエリ 200歳の少女」(スウェーデン/08/トーマス・アルフレッドソン)
16.「東京物語
」(日本/53/小津安二郎
)
17.「大地のうた
」「大河のうた
」「大樹のうた
」3部作(インド/55~59/サタジット・レイ
)
18.「オールド・ボーイ
」(韓国/03/パク・チャヌク
)
19.「アギーレ・神の怒り
」(ドイツ/72/ベルナー・ヘルツォーク
)
20.「天国の口、終りの楽園。
」(メキシコ/01/アルフォンソ・キュアロン
)
21.「吸血鬼ノスフェラトゥ
」(ドイツ/22/F・W・ムルナウ
)
22.「羅生門
」(日本/50/黒澤明
)
23.「ミツバチのささやき
」(スペイン/73/ビクトル・エリセ
)
24.「炎628
」(ロシア/85/エレム・クリモフ
)
25.「U・ボート
」(ドイツ/81/ウォルフガング・ペーターゼン
)
26.「美女と野獣」(フランス/46/ジャン・コクトー
)
27.「ニュー・シネマ・パラダイス
」(イタリア/89/ジュゼッペ・トルナトーレ
)
28.「紅夢
」(中国/91/チャン・イーモウ
)
29.「大人は判ってくれない
」(フランス/59/フランソワ・トリュフォー
)
30.「インファナル・アフェア
」(香港/02/アンドリュー・ラウ
&アラン・マック
)