シネマトゥデイより(以下一部抜粋)

>1973年に日本公開されて以来、ソフト化もされたことがなかった、イタリアを代表する映画監督のダリオ・アルジェ ント監督のホラー映画『4匹の蝿』が37年ぶりにリバイバル上映されることが明らかになった。

 アルジェント監督は恐怖映画作家として有名で、監督だけでなく、プロデューサーとしてもジョージ・A・ロメロ監督の映画『ゾンビ』を手掛けるなど している。本作はアルジェント監督の初期作品で、後期の作品よりも心理サスペンスの側面が強くなっているが、奇抜なカメラワークや物語を盛り上げる音楽な ど、監督ならではの演出はこの頃から確立されていたことがわかる良作だ。


 偶然殺人を犯してしまった若者がその現場を目撃されたことからはじまる、サスペンスたっぷりの展開が見どころの本作は、アルジェント作品の中で唯 一ソフト化されないことから幻の作品ともいわれていた。この作品が40年近く封印されていたのは、公開時にパラマウント社へ譲渡したはずの世界配給権が実 は20年の条件付きであったことを監督側が認識していなかったことが原因。20年後の1991年、映画の権利は製作会社であるセダ・スペッタコリに戻った が、アルジェントの映画『歓びの毒牙(きば)』を製作するために設立された同社は、後にアルジェントが自らの製作会社を立ち上げたことで、83年に破産を 申請し、存在しない会社になっていた。つまり『4匹の蝿』は約10年、ネガの所在も明らかなのに誰も手をつけられない奇妙な封印状態に陥ったのだ。だが、 権利を取り戻そうとした監督サイドの努力の甲斐あってか、今回のリバイバル上映が実現した。


 37年前に劇場公開されて以来、初めて封印を解かれる本作。代表作の映画『サスペリアPART2』へとつながるミッシングリンクともいわれる作品 だが、ファンのみならずすべての映画ファンが観るべき作品だ。


映画『4匹の蝿』は6月19日よりシアターN渋谷にて、4週間限定モーニング&レイトショー公開 その後全国順次公開




Who killed Cock Robin?