シネマトゥデイより(以下一部抜粋)

映画『バイオハザード』シリーズの最新作となる映画『バイオハザードIV アフターライフ』の監督であるポール・W・S・アンダーソンが来日。作品と日本の関係など、いまだベールに包まれている内容について語ってくれた。

 「この4作目の物語は東京から始まる。富士山の近くで撮影を行ったし、渋谷を中心に東京を空撮したりもしたよ。ただし、T-ウイルスがまん延し、荒廃が進んだ東京を描かなくちゃならないから、カナダのトロントに渋谷のスクランブル交差点などのセットを作った。もちろん109も登場する(笑)。渋谷が爆発するシーンを楽しみにしてほしいな」
と語り、東京のシーンでは、われわれ日本人の観客にとってさらなるサプライズも用意されているようだ。

 本作は映画『アバター』と同じ手法で製作された3D作品というのも話題。すでに公開されている予告編でも映像の美しさが際立っている。
「撮影には、1秒間に1,000フレーム撮影できる『ファントム』というカメラを使った。通常のカメラは1秒で24フレームだから……いかに精度が高いかわかるよね!? このカメラは、NASAがスペースシャトル発射時の機体の様子を撮影するために開発されたものなんだよ。雨粒一つ一つの動きをスローで再現できるし、おかげで本当に美しい映像が完成したよ。それから3Dの長編映画としてはおそらく初めてだろうが、水中撮影にも挑戦した。水中に射し込む光もとらえ、不気味な雰囲気も出すことができた。もちろん水中にはアンデッド(ゾンビ)も出てくる。ただし、水中の3D撮影は体力的に本当にキツかった。二度とやりたくないけど、次回作でもまたやる予定なんだよね(笑)」
と撮影の裏話も教えてくれた。

 アンダーソン監督が語る次回作とは『三銃士』の映画化。本作と同様に3D大作になり、もちろん妻のミラ・ジョヴォヴィッチも出演する。俳優たちを 3Dで撮るときの注意点はあるのか尋ねてみると、
「3Dで人物のクローズアップを撮るときは、鼻が大きく映ったり、顔が膨らんで見えたりするから注意しなくちゃいけない。でも大丈夫だよ。ミラはどう撮っても美しいから!」

と、しっかりオノロケのリップサービスも忘れないところが、いつまでもヤンチャな心を忘れない彼らしかった。(取材・文/斉藤博昭)

映画『バイオハザード IV アフターライフ』は9月10日より丸の内ピカデリーほかにて全国公開