産
経新聞
より(以下一部抜粋)
>6月30日に自殺した韓流スター、パク・ヨンハさんのファンによる献花式「STARS FOREVER」が18日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで営 まれた。会場には多くのファンや関係者約1万4200人が参列、32歳の若さで世を去ったカリスマを改めて悼んだ。
[フォト]ハンカチで顔を覆う来場者ら
パクさんは日本で韓流ブームが起きるきっかけとなったドラマ「冬のソナタ」で、“ヨン様”ことぺ・ヨンジュンの恋敵役を演じ、人気を博した。6月9日に はニューアルバム「STARS」を出し、同月からは日本全国ツアーを開始していた。献花式が行われた18日には東京国際フォーラムのステージに立つ予定 だったが、かなわなかった。
献花式は午前10時からの予定だったが、午前5時から、続々とファンが集結。受け付け開始時間になると会場をぐるりと取り囲むように約4000人の大行 列ができた。
遺影は2009年夏のアルバム「ONCE IN A SUMMER」のリリースに合わせて撮影されたほほえむ写真。ステージ上にはコンサートツアーの セットが再現され、本人が愛用していたアコースティックギターが置かれた。その上に設置されたスクリーンでは、6月に日本で開催の3公演で撮影された写真 がスライドショーで流された。その祭壇に向けて、アルバム「STARS」の曲が流れるなか、ファンは次々と白いカーネーションをささげた。
遺影の前では、ハンカチをあててほおをぬらすファンの姿や、悲しみに体を震わせるファンの姿もみられた。
献花式には全国各地からファンが駆けつけた。神戸市長田区から新幹線で訪れた主婦、前田典子さん(57)は「亡くなる前から毎日、パクさんの曲を聴いて いました。今もパクさんの曲を聴くという生活は変わらないけれど、もう、パクさんはいないのが悲しい。日本語も勉強している努力家で、透明感のある方でし た。助けてあげられなかったのが悔しい」と涙を浮かべた。
川崎市の主婦、佐々木利鶴子さん(40)は「『冬ソナ』を見てファンになりました。ぺさんのファンの友達が、ぺさんの恋敵役だったパクさんのことを非難 したときは、いつもかばっていました。落ち込んでいても、パクさんの笑顔を見ると元気になれました」と沈痛な面持ちで語った。
パクさんの遺志を受け継ごうとするファンも。神戸市の50代の女性会社員は「一周忌には友達と一緒に韓国のお墓に行く予定です。スターなのに身近に感じ るパクさんのおかげで、韓国をずいぶん訪れました。パクさんは帰らぬ人となってしまいましたが、遺志を継いで私たちが日韓の架け橋になりたい」と決意を新 たにしていた。
中高年女性の姿が目立ったが、なかには男性ファンの姿も。東京都品川区の会社員、吉岡正さん(45)は「『冬のソナタ』で演じる姿はかっこよかった。自 分も情熱的な恋愛ができたらとあこがれていました。純粋で聞きやすい声も魅力的でした」としのんだ。
パクさんはバラエティーからシリアスドラマまでこなす演技派俳優。ドラマ「冬のソナタ」で、チェ・ジウさんや、ペさんとともに、日本でもスターの座へと 駆け上がった。
音楽の才能も発揮。2004年6月に初来日して、アルバム「期別(キビョル)」で歌手デビュー。翌年には日本ツアーで9都市14回公演を実施。その実力 が認められて日本ゴールドディスク大賞の「シングル・オブ・ザ・イヤー」「ザ・ベスト・エイジアン・アーティスト」など数々の賞にも輝いた。
これまでにシングル9枚、アルバム8枚、DVD17タイトルをリリース。所属レコード会社「ポニーキャニオン」によると、日本では100万枚(本)を超 えるセールスを記録しているという。
パクさんが亡くなった6月30日付のオリコン・デイリーランキングでは、同月9日発売の遺作アルバム「STARS」が前日の100位圏外から31位に急 浮上。シングル「ONE LOVE~笑顔であふれるように」(5月発売)と「最愛のひと」(昨年11月発売)は46位と87位、ライブ盤DVD(6月発 売)は90位になるなど、100位圏外の4作品がトップ100入りした。
今年6月から行われる予定だった全国14カ所計18公演に及ぶ5年ぶりの全国ツアーでも約4万5000人の動員が予定されていた。ポニーキャニオンなど に、ファンから「献花式をやってほしい」という要望が多数寄せられ、日本での献花式の開催を決めたという。
行われるはずだったコンサートのチケットを購入していた群馬県高崎市の女性看護師(49)は「コンサートに来るのを楽しみにしていたから、これまで仕事 を頑張ることができました。いつも謙虚で一生懸命な姿が忘れられません。歌うバラードが大好きでした」と涙ぐんだ。
一方で、背負い続けてきた重圧もあった。韓国の聯合ニュースによると、パクさんは末期がんの父親の看病に悩んでいたという。
遺族を心配するファンの声も多く、次男と一緒に献花式に訪れた東京都板橋区の主婦、柳沢直美さん(38)は「私にも21歳と12歳の息子がいるので、遺 族の気持ちはよくわかります。パクさんを失った遺族の胸中を察すると本当につらいです」と目頭を押さえた。
そんなファンの気持ちは、遺族にも伝わったようだ。来場者全員に手渡されたカードには遺族からのメッセージがつづられていた。
「私たち家族もまだ大きな悲しみを感じています。この現実を受け止めるには時間が必要だと思います。日本のファンのみなさんからの大きな愛と励ましは、 家族にも大きな力になっています」(竹中文)
>6月30日に自殺した韓流スター、パク・ヨンハさんのファンによる献花式「STARS FOREVER」が18日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで営 まれた。会場には多くのファンや関係者約1万4200人が参列、32歳の若さで世を去ったカリスマを改めて悼んだ。
[フォト]ハンカチで顔を覆う来場者ら
パクさんは日本で韓流ブームが起きるきっかけとなったドラマ「冬のソナタ」で、“ヨン様”ことぺ・ヨンジュンの恋敵役を演じ、人気を博した。6月9日に はニューアルバム「STARS」を出し、同月からは日本全国ツアーを開始していた。献花式が行われた18日には東京国際フォーラムのステージに立つ予定 だったが、かなわなかった。
献花式は午前10時からの予定だったが、午前5時から、続々とファンが集結。受け付け開始時間になると会場をぐるりと取り囲むように約4000人の大行 列ができた。
遺影は2009年夏のアルバム「ONCE IN A SUMMER」のリリースに合わせて撮影されたほほえむ写真。ステージ上にはコンサートツアーの セットが再現され、本人が愛用していたアコースティックギターが置かれた。その上に設置されたスクリーンでは、6月に日本で開催の3公演で撮影された写真 がスライドショーで流された。その祭壇に向けて、アルバム「STARS」の曲が流れるなか、ファンは次々と白いカーネーションをささげた。
遺影の前では、ハンカチをあててほおをぬらすファンの姿や、悲しみに体を震わせるファンの姿もみられた。
献花式には全国各地からファンが駆けつけた。神戸市長田区から新幹線で訪れた主婦、前田典子さん(57)は「亡くなる前から毎日、パクさんの曲を聴いて いました。今もパクさんの曲を聴くという生活は変わらないけれど、もう、パクさんはいないのが悲しい。日本語も勉強している努力家で、透明感のある方でし た。助けてあげられなかったのが悔しい」と涙を浮かべた。
川崎市の主婦、佐々木利鶴子さん(40)は「『冬ソナ』を見てファンになりました。ぺさんのファンの友達が、ぺさんの恋敵役だったパクさんのことを非難 したときは、いつもかばっていました。落ち込んでいても、パクさんの笑顔を見ると元気になれました」と沈痛な面持ちで語った。
パクさんの遺志を受け継ごうとするファンも。神戸市の50代の女性会社員は「一周忌には友達と一緒に韓国のお墓に行く予定です。スターなのに身近に感じ るパクさんのおかげで、韓国をずいぶん訪れました。パクさんは帰らぬ人となってしまいましたが、遺志を継いで私たちが日韓の架け橋になりたい」と決意を新 たにしていた。
中高年女性の姿が目立ったが、なかには男性ファンの姿も。東京都品川区の会社員、吉岡正さん(45)は「『冬のソナタ』で演じる姿はかっこよかった。自 分も情熱的な恋愛ができたらとあこがれていました。純粋で聞きやすい声も魅力的でした」としのんだ。
パクさんはバラエティーからシリアスドラマまでこなす演技派俳優。ドラマ「冬のソナタ」で、チェ・ジウさんや、ペさんとともに、日本でもスターの座へと 駆け上がった。
音楽の才能も発揮。2004年6月に初来日して、アルバム「期別(キビョル)」で歌手デビュー。翌年には日本ツアーで9都市14回公演を実施。その実力 が認められて日本ゴールドディスク大賞の「シングル・オブ・ザ・イヤー」「ザ・ベスト・エイジアン・アーティスト」など数々の賞にも輝いた。
これまでにシングル9枚、アルバム8枚、DVD17タイトルをリリース。所属レコード会社「ポニーキャニオン」によると、日本では100万枚(本)を超 えるセールスを記録しているという。
パクさんが亡くなった6月30日付のオリコン・デイリーランキングでは、同月9日発売の遺作アルバム「STARS」が前日の100位圏外から31位に急 浮上。シングル「ONE LOVE~笑顔であふれるように」(5月発売)と「最愛のひと」(昨年11月発売)は46位と87位、ライブ盤DVD(6月発 売)は90位になるなど、100位圏外の4作品がトップ100入りした。
今年6月から行われる予定だった全国14カ所計18公演に及ぶ5年ぶりの全国ツアーでも約4万5000人の動員が予定されていた。ポニーキャニオンなど に、ファンから「献花式をやってほしい」という要望が多数寄せられ、日本での献花式の開催を決めたという。
行われるはずだったコンサートのチケットを購入していた群馬県高崎市の女性看護師(49)は「コンサートに来るのを楽しみにしていたから、これまで仕事 を頑張ることができました。いつも謙虚で一生懸命な姿が忘れられません。歌うバラードが大好きでした」と涙ぐんだ。
一方で、背負い続けてきた重圧もあった。韓国の聯合ニュースによると、パクさんは末期がんの父親の看病に悩んでいたという。
遺族を心配するファンの声も多く、次男と一緒に献花式に訪れた東京都板橋区の主婦、柳沢直美さん(38)は「私にも21歳と12歳の息子がいるので、遺 族の気持ちはよくわかります。パクさんを失った遺族の胸中を察すると本当につらいです」と目頭を押さえた。
そんなファンの気持ちは、遺族にも伝わったようだ。来場者全員に手渡されたカードには遺族からのメッセージがつづられていた。
「私たち家族もまだ大きな悲しみを感じています。この現実を受け止めるには時間が必要だと思います。日本のファンのみなさんからの大きな愛と励ましは、 家族にも大きな力になっています」(竹中文)