>米ロックバンド「KISS(キッス)」が23日、ワイオミング州チェイニーで北米ツアーをスタートさせた。9月にカリフォルニア州フォンタナで開催する公演まで全32公演を行う。
今年の夏は大物アーティストの公演中止など、コンサートツアーの興行収入全体には陰りが見える。音楽興行業界誌ポールスターによると、2010年1─6月の北米コンサートツアー興行収入は、前年同期比17%減となった。
しかし、37年のキャリアを誇るKISSは依然として1万5000人収容の会場を埋めるなど、ベテランの健在ぶりを示している。過去には人気の浮き沈みも経験したKISSだが、リードボーカルのポール・スタンレー は、ファンが望むものを高いクオリティーで提供し続けることが大事だと語る。
ロイターのインタビューに応じたスタンレーは「マラソンみたいなもので、誰が一番長く続けられるかに近い。1回のツアーや1回のコンサートを理由に落ち込んだり、やる気を失っていたら、この仕事には向いていない」と話した。
また、ファンの目や耳は以前より肥えており、特に昨今の景気低迷時には、アーティストは高品質なエンターテインメントを提供しなくては勝ち残れないと指摘。「自分たちの作品に飽きてしまったなら、家にいた方がいい。われわれはすべての曲に誇りを持っている」と語った。
(写真)7月23日、米ベテランロックバンド「KISS」が北米ツアーを開始した。カナダのケベックシティーで昨年7月撮影