> 1日、渋谷のヨシモト∞ホールで映画『お墓に泊まろう!』の初日舞台あいさつが行われ、河本準一(次長課長)、川田広樹(ガレッジセール)、伊藤隆行監督が登壇した。
「やりすぎコージー」「モヤモヤさまぁ~ず」「怒りオヤジ」などで、テレビ東京深夜バラエティ伝説を作り上げ、熱狂的なファンを持つ伊藤の初監督 作である本作は、テレビ東京の人気番組「田舎に泊まろう!」のセルフパロディ。地デジ移行を前に、テレビ東京が葬儀屋に買収されるという内容に、河本は 「テレ東だったら近い将来にあるでしょうね」と突っ込み。しかし伊藤は自虐的でなくて、前向きな内容なんだと前置きをしつつ、「タイトルはノリでつけまし た。でも会社では笑ってもらえなくて大変です」とバラエティ界の異端児らしい自虐トーク。「この人、いいノリしているんですよ」と河本も全編の信頼を置い ているようだった。
2日前に台本が完成し、3日間で撮影するという過密スケジュールで撮影された本作。主役のはんにゃ金田を始め、出演者たちはほとんど寝ることが出 来ず、夜中になると変なテンションになったという。そのときを振り返った川田は「金田とはコントでふざけた顔しか見たことがなかったから、真面目な顔をし ているのがおかしくて。NGを連発してしまったんですよ」と明かし、いつまでも終わらない撮影にスタッフをあきれさせていたという。しかもその後のシーン はテレビ東京で人気の大橋未歩アナの出番だったのに、相当長い間待たせてしまったことを明かした河本が「優しい人なんですけど、このときばかりはものすご くキレてましたね」と振り返ると、川田も「ぼくも謝ったんですけど、次のシーンとのつなぎがあるから、顔が笑ったままだったんです。それもめっさ腹がたっ たと思いますよ」と話し、会場を笑わせていた。
本作は、倒産して葬儀屋に買収されたテレビ東京を舞台に、急逝した元社長の葬式番組を作ることになったテレビマンたちの信念や葛藤(かっとう)を 描く異色の業界ドラマ。新入社員の主人公をはんにゃの金田哲が、本作の監督である伊藤役を次長課長の河本準一が演じる。大胆な着想の物語に激変するテレビ 業界の今を投影したシュールな世界観が楽しい。
映画『お墓に泊まろう!』は、ヨシモト∞ホールほかにて全国順次公開