産経新聞 より(以下一部抜粋)


> NHKは4日、平成24年の大河ドラマの題名を「平清盛」に決定したと発表した。瀬戸内の海賊を束ねた若き時代に重点を置き、貴族体制を崩して武士の時 代を切り開いた清盛の一生を描く。脚本はオリジナルで、NHK連続テレビ小説「ちりとてちん」の脚本家・藤本有紀が担当。大河ドラマで清盛が主役となるの は昭和47年の「新・平家物語」以来、40年ぶり。

 24年は、昭和38年に大河ドラマがスタートして50年目にあたる。大河記念の年の主役として、平清盛に白羽の矢を立てたことについて、磯智明チーフ・ プロデューサーは「平安時代に既存した貴族社会を崩し武士の時代を切り開いた清盛のエネルギッシュな“挑戦”は、現在の先行きの見えない混迷の時代にメッ セージになるのではないか」と、時代を開拓する力強い精神力に注目。これまでのドラマでは悪役で描かれることの多い清盛だが、「新しい価値観を作っていく 清盛のパワーを見せていきたい」と意気込んでいる。


 ニュー清盛を描く上での重要ポイントとして、清盛が瀬戸内の海賊の討伐で武力を鍛えた10代にスポットを当てるという。従来のイメージは「スキンヘッド の入道スタイル」だが、「海賊退治の過程で、人と人との向き合いを大切にしながら海賊までも家来にし、まとめ上げ、最終的には平家のトップにのし上がって 一門を率いるという、今までになかった清盛のイメージも楽しみにしてほしい」と磯氏。


 チーフ演出の柴田岳志氏も「さっそう、イキイキとした清盛を目指す。平安時代といえば、絵巻物のようなとか、みやびといったイメージだが、はみ出したと ころもある“平安のゴッドファーザー”として作り上げたい」としている。柴田氏はスペシャル大河「坂の上の雲」も担当、「舞台として海がまためぐってき た。『坂の上-』で培った海戦などの映像技術を生かしたい」とコメントした。


 メーンキャラクターとしては、清盛の青年時代に影響を与えた後白河法皇、清盛と同い年の歌人・西行を中心に、約50人の人物を候補とし、最終的には清盛の死後、壇ノ浦の合戦も描く予定だ。